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財産価値のない物件の相続

小笠原哲二

小笠原哲二

テーマ:相続放棄

かわいそうな事情であった。
奥さんから、旦那さんの実家に相続が発生したが、相続放棄をしたいとの相談だった。田舎に田畑、山林もあり、価値はない。管理の負担は大きく、全くの負の遺産らしい。子供の代まで負の遺産を残したくないという強い思いではあるが、旦那さんは事故で障害があり、意思表示できないとのこと。本来後見人を裁判所に選任してもらい、後見人に判断してもらうべき事項であるが、家族を後見人になかなか選んでくれない昨今、後見人に払う報酬も捻出が難しい状況とのこと。全く八方ふさがりの事情。事故で亡くなったなら違った法的処理もあるが、高度障害のリスクってこういうもので、法的処理の限界を感じるという一例であった。広い保障をカバーした、住宅ローン団信とか生命保険とか、加入時にはよく考えないといけない。不測の事態に備え、旦那さんの元気なうちに家族信託を検討するなんて、普通はないだろう。しかし、認知症は予想されることではあるので、信託は事前に検討することができる。

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小笠原哲二
専門家

小笠原哲二(司法書士)

司法書士法人 小笠原合同事務所

超高齢化社会において複雑化する「相続」「財産管理」「終活」などの問題を、幅広い知見と人脈を活かし、信頼あるコーディネーターとして解決までサポートします。

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