【日本理化学工業(株)大山社長】講演会
2017年も残すところあと数日となりました。
今年最後の投稿になりますので、2017年の雇用情勢を振り返ってみたいと思います。
一言でいうと、全国的にここ数年の好調な雇用情勢は続いており、水準維持どころか更に改善(向上)しています。
徳島県においても同様の推移を見せ、2017年10月には1963年の調査開始以来最高の有効求人倍率となりました。
雇用情勢の各種統計データ
◆有効求人倍率の推移(2017年)
全国 徳島県
1月 1.43 1.39
2月 1.43 1.36
3月 1.45 1.33
4月 1.48 1.40
5月 1.49 1.34
6月 1.51 1.38
7月 1.52 1.37
8月 1.52 1.40
9月 1.52 1.40
10月 1.55 1.45
11月 1.56 1.45
cf.バブル期のピーク
徳島 1.23倍(1991年11月)
cf.リーマンショック時のボトム
徳島 0.57倍(2009年8月・9月)
◆完全失業率(2017年・全国)
1月 3.0%
2月 2.8%
3月 2.8%
4月 2.8%
5月 3.1%
6月 2.8%
7月 2.8%
8月 2.8%
9月 2.8%
10月 2.8%
11月 2.7%
cf.リーマンショック時の最高値
全国 5.5% (2009年7月)
※徳島労働局「雇用失業情勢の推移」を添付しています。参考までご覧ください。
(PC版はクリックすると拡大します。)
雇用情勢好調の要因
◆景気回復
徳島の中小企業では実感は少ないかもしれませんが、日経平均など株価上昇にもあらわれているように、首都圏を中心とした大企業では業績好調で、採用意欲も旺盛です。
◆東京五輪による新規雇用
建設業を中心に2020年に向けて、人材需要が高まっています。
開催に際しては、その他、警備、通訳、飲食・宿泊など、観光・サービス業においても雇用が増え、全体では80万人規模の新規雇用が生まれるとの推計も出ています。
◆労働人口の減少
2008年の1億2808万人をピークに人口は減少局面に転じています。
高齢化から、特に若年層を中心に労働力人口も減少が進み、徳島など地方ではより顕著です。
例えば、新成人数を見てみても、2017年は123万人でしたが、40代前半の団塊Jr.世代の成人時は約200万人と、20年で4割も減少しています。
今後の人材活用について
採用を考える場合は、従来のように選ぶことだけでなく、選ばれるという意識も必要になります。
リーマンショック直後は、1求人に対して2人の応募者がいる割合でしたが、今は逆に2人の応募者に対して3件の求人がある状況です。
求人 ⇔ 応募者・応募者
求人・求人・求人 ⇔ 応募者・応募者
求人を比較検討されることになりますので、単に条件を明示するだけでなく、会社のことや、やりがいある仕事、働きやすい職場環境、勤務条件など、魅力ある求人であることを伝えることも大切です。
また、採用選考は慎重であるべきですが、採用後に育成するという考え方も必要になってきます。
一方で、採用をしなくてもいいように、
離職率を下げたり、既存社員のパフォーマンス向上に取り組むという考え方もあります。
いずれにしても、私もキャリアコンサルタントとして、また人材サービス事業を営むものとして、ご支援は可能ですので、気軽にご相談頂ければと思います。
それでは、2018年もよろしくお願い致します。