『マクリーンの川』を読んでみた
富士市富士宮市にて在宅医療に携わっている薬剤師の栗原です。
在宅で薬剤師として訪問させていただいていると、医院からFAXとして受け取った処方箋に基づいて患者様宅に訪問することになりますが、その際、受け取った処方箋を見てあれっ?と思うことがしばしばあります。
処方箋上の不備がある確率は、いわゆる病院前の門前薬局で受け取る処方箋のそれよりもかなり高いといえます。
医師は患者宅に訪問し、セルラー式のiPadやノートパソコンで処方箋をその場で作成して薬局に送信することになりますが、患者様宅はそれぞれ、環境が異なっていたり、また同行する看護師さんが毎回異なることもしばしばあるため、こういうことが生じるのかと思われます。
FAXで受けた処方箋は、そういう背景のもとに送信されるものと受け取り、最新の注意を払ってその内容を把握していく必要があります。
1番大切なポイントは、前回の処方箋からどのような変化があったか?ということです。
何か処方内容に変更があれば、患者の状態に変化が生じたということが考えられます。実際に患者様宅にお伺いした時には、まず第一にはその変更点に関して患者様に問うことが必要になります。
前回、患者様に聴取したことが十分に把握されていれば、その変更点にも「こういうことではないかな?」と推測することがかなり可能です。
しかし、ちょっと患者様に直接お伺いしないと不明な点も当然あり得ます。そういう場合「こういうことなのかなー?」とか思いつつ患者様宅にお伺いすることになります。そのように「仮説」を立てて患者様宅にお伺いすることは、薬剤師としての経験値をかなり向上させてくれるものとなります。
そういうわけで、いろいろな経験を積んでくると、「この処方箋はちょっと間違ってるのかなー」とか、ある程度推定も立てられるようになってきます。FAXで来た瞬間に、「あ、これはこういう感じで間違ってきたのかなー」とか、状況を思い描くこともできるようになってきます。
日々、経験として得られることを次の患者様対応に活かし続けること。私の日常的な成長の半分以上は、そのようにして頂いているものだと思います。明日からもその経験を生かしていきたいと思っています。