雨の日に頭痛がしたりする原因にはちょっと複雑な事情が絡んでいます

2024年6月26日

テーマ：生活、健康

コラムカテゴリ：くらし

富士市富士宮市にて在宅医療に携わっている薬剤師の栗原です。

だんだんと暑くなってきました。熱中症アラームが発令したりして大変な時期になってきました。

季節の変わり目となると色々な体調変化を感じる方も多いと思います。

なんとなく気分がすぐれない。不安感を覚えるといった漠然とした自覚症状を覚えている方もおられるでしょう。

季節の変化や、天候の乱れは、同時に大気圧の変化とも言えます。「気圧」は、体感では感じられないものですので、少し注意が必要です。

もしも気圧の変化によって、自分は体調変化が生じるのだということがわかっていれば、それに備えて準備することも可能でしょう。

気圧の変化は複雑な過程で自律神経の乱れを生じさせます。「内耳」というのは耳の中のほんとに繊細な器官です。わずかな空気の振動をとらえて音として認識させる器官と一体です。その繊細さゆえに、皮膚感覚その他では捉えられない気圧の微妙な変化を捉えることで、自律神経を乱れさせる原因となっています。

症状としては眩暈（めまい）や頭痛です。

目眩の原因は耳石（じせき）の動きや内耳を満たす体液も調整具合も関係するので、しばしば専門的な検査が必要になります。

頭痛については、自律神経の乱れが脳血管の収縮ー拡張連関に作用して血管周りの神経を刺激することが原因の一つと言われています。

どちらも精神系のお薬を内服することもあり、多くの人を悩ましている問題です。

お薬によるは解決の他には、自律神経を整える規律ある生活が重要です。生活リズムを整えること、また入浴、運動などを取り入れて対策していただきたいと思います。