暑い季節がやってくる
富士市富士宮市にて在宅医療に携わっている薬剤師の栗原です。
今日はジェネリック医薬品の中でも特に、そのお薬の製造に関して特許を持つ製薬会社が、特別に許可を出してジェネリック(後発)医薬品として販売させているオーソライズド・ジェネリック薬について解説したいと思います。
1)オーソライズド医薬品とは
オーソライズドのジェネリックが通常のジェネリックと違う点は、簡単にいうと、そもそもの先発医薬品を使っている製薬会社が、同様の製法、同様の添加剤などを用いて製薬品会社に「許可」を出して作らせているという点です(オーソライズド、というのは「権威づけられた」という意味です)。
現在、ジェネリック医薬品は、医療保険という形で負担の増加している医療費を抑えるために国の指針によって使用が推奨されているお薬です。医薬品全体の80%超の割合を占めるようになってきました。
2)ジェネリック医薬品の薬効は基本的には同じ
主成分は先発品と同等(生産国の違いなどはあります)なので、基本的な薬効は同じですが、製剤化に用いられる添加物などは違っており、飲む患者様によっては「先発品とは働きが違う」と訴える方もおられます。でも現場の薬剤師として、はほとんどその違いはないものと考えて差し支えないと思います。
貼り薬などについては、むしろジェネリック製品の方が先発品よりも評判の高いものもあったりします。
3)ジェネリック医薬品は医療費増大を抑える
残念ながら、最近はジェネリック医薬品を作る医薬品製造会社のトラブルにより「ジェネリックは嫌だ」という方にも時々出会います。
しかし先発医薬品を医療費で賄うことは、国の医療費増大に確実に結びつきますので、ジェネリック医薬品の使用、並びにその製造の安全体制のさらなる整備が求められているところです。
ジェネリック医薬品の中でもオーソライズド・ジェネリックは先発品と同等の製法で基本的には作られている点、安心して服用することができると言えるでしょう。