【事例紹介】希望の間取りと法規制を両立させる建築士の考え方
「こんな無理を言ってもいいのだろうか」。打ち合わせの席で、そう心配される方がいらっしゃいます。私からお伝えしたいのは、遠慮はいりません、ということです。
たとえば、リビングと子どものプレイルームは近くがいいけれど、生活感は出したくない。一見すると矛盾しているようなご要望でも、培ってきたノウハウを駆使すれば、両方を成り立たせる選択肢をいくつかご提案することはできます。
最初から諦めて言わなかったご要望は、図面には決して現れません。ですから私は、まず全部お聞かせいただくよう、お願いしています。お客さまファーストの姿勢で望みを具現化し、心地よく快適な空間をかなえること。それが設計者としての私の役割だと考えています。
選択肢は、新築だけとも限りません。物価の高騰やSDGsへの関心の高まりを背景に、今ある建物を活用するという道も現実的になってきました。老朽化が心配だというお声には、建物ごとに耐震診断を行い、必要な耐震補強計画をご提案することで応えています。木造の飲食店やRC造の雑居ビルなど、実際に手掛けた事例もございます。壊して建て直すことだけが答えではありません。ご予算や工期、将来の使い方まで含めて、新築と再生のどちらが依頼者に合っているのかを一緒に考えます。
当事務所は、息子の裕斗と親子2人体制で活動しています。裕斗は大学の建築学科で構造計算を学び、私と同じく構造も意匠も狙う二刀流です。今では多くの実務をこなして私を支えてくれる、なくてはならない相棒になりました。事務所名は、建築を意味するアーキと、私の誕生月である10月の星座、天秤座を表すライブラから名づけました。実は息子も10月生まれの天秤座です。
私が建築を志したのは、小学3年生のときでした。自宅を新築する際に、大工職人の手で木が組まれ、ゼロから家が形づくられていく様子を間近で見たのがきっかけです。あのときの気持ちは今も変わりません。アーキライブラの看板を守り、末永く地域の皆さまのご要望にお応えしていきたいと考えています。


