退職から音響効果会社に入社、そして今の仕事

梶野俊夫

梶野俊夫

テーマ:進路について

2002年、東京の音響効果会社に入社しました。

在籍期間は約1年でしたが、多くのことを学んだ時間でした。

会社では、Foleyを担当し、スタジオでのレコーディングやミックスに参加しました。

また、マイクを持ち出して体育館でアニメに必要な環境音を録音したり、
サラウンドの
音の組み立て方を学んだりと、
実践を通して仕事を覚えていきました。

1989年のスタジオでのサウンド制作
1990年~2002年のゲームでのサウンド制作
2002年以降のアニメや映像のサウンド制作

一見すると同じ「音の仕事」に見えるかもしれませんが、
それぞれにはまったく違う考え方が
あります。

その違いを知ることが、とても面白いと感じました。

例えば、シューティングゲームでは、
ショット音をどれだけ気持ちよく感じさせられるかが
重要になります。

連射のリズムや、少し低音を足して重さを出すことで、
音の印象は大きく変わります。

ドラマでは、悪役の足音ひとつにも演出が必要です。

普通に歩くよりも重さを持たせたり、
衣擦れを加えたりすることで、人物像がより伝わります。

情報番組や通販番組では、
テロップやロゴ、番組キャラクターに音を付けることもあります。

シンセ系の音を使う場合、
ゲームのカーソル音や決定音、タップ音のように聞こえないよう

特に気をつけて制作しています。

音質についても、媒体ごとに考え方が異なります。

ドラマやCMはテレビのスピーカー、
ゲームはテレビやゲーム機本体など、
再生される環境を
想定して音を作ります。

このあたりは、職人的な感覚に近い面白さがある部分です。

音響効果会社を退職後、
同じ時期に入社していた仲間とチームを組み、
映画、遊技機、ゲーム
玩具などのサウンド制作を行いました。

その後、2006年4月に有限会社 audio studio響を設立しました。

当時、有限会社制度が廃止されることは分かっていましたが、
長く続いている会社だと思って
もらえたらという思いもあり、
有限会社としてスタートすることを決めました。

最後に、1989年から仕事をしてきて、
今でも大切にしていることがあります。

それは、担当した作品のSEを、
他の作品で使い回さないということです。

すべて、その作品のためにオリジナルで制作しています。

Foley録音した音に、
シンセの音や購入したサウンドライブラリの音を組み合わせたり

編集を重ねたりしながら、
その作品に合うSEを作っています。

「効果音は、作品の演出をより面白くするためにオリジナルで制作しています」

そう聞いた方が、少し面白そうに感じませんか。

これは、私自身が大切にしている考え方です。

効果音制作や声の編集を30年以上続けてきましたが、
仕事を依頼されるたびに
「以前よりも、少しでも良いものにしたい」と今でも思っています。

そして、こうした考え方を、
専門学校の講師として学生にも伝えています。

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梶野俊夫
専門家

梶野俊夫(音響効果制作(効果音制作・選曲))

有限会社audio studio響

ゲームメーカー・音響制作会社での実務経験を活かし、映画・アニメなど多様な作品の効果音制作を一貫対応。外部スタジオや各分野の専門スタッフと連携し、安心して任せていただける制作体制を整えています。

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