心の中の「ごめんね」がつくる、やさしい暮らしの支援
グループホームで暮らす利用者の生活を支える仕事は、日々の生活介助だけではありません。
ときには、ご本人が暮らしていたご実家の整理に関わることもあります。
ある利用者Aさん(視覚障害あり)の家を整理したとき、支援者はCDや洋服、そして沢山の写真を見つけました。ご本人やご家族が立ち会えない中での整理は、とても複雑な気持ちになる作業です。それでも、そこには大切な意味があります。

支援では「過去を知り、未来を見て、今を支える」ことが大切だと言われます。昔の写真は、その人がどんな人生を歩んできたのかを教えてくれる大切な手がかりです。Aさんは思い出話をよくしてくれる方なので、写真を見ればきっと喜んでくれるだろうと支援者は考えました。
ただし、見つかったものをそのまま一度に渡すと、本人が整理できず戸惑うこともあります。
視力や認識の仕方によって、私たちが思う「このタオル」や「この写真」が、同じように伝わらないこともあるからです。だからこそ、渡し方やタイミングを考えることも大切な支援の一つです。
荷物の整理は単なる片づけではありません。そこには、その人の人生の物語があります。支援者がそれに触れることで、利用者のことをより深く理解できる。
そんな瞬間が、この仕事の大きなやりがいなのかもしれません。



