買い物時間を安心・楽しみに変えるには
児童養護施設のOB・OGを対象にした「成人を祝う会」
ホテルで開かれるこの集いは普段の生活とは違う、ちょっと特別な時間です。
この児童養護施設から入居したMさんも、最初は楽しみな気持ちがありつつ、準備が進むにつれて心が大きく揺れました。
ドレスに髪型、ネイル……考え始めると「もっとこうしたい!」という気持ちが次々と出てきます。でも同時に、費用のことや準備の大変さにぶつかり、思い通りにならないもどかしさも感じていました。
支援の現場では、こうした気持ちの揺れは決して珍しいものではありません。
今回はサポーターが一緒に話し合い、予算を決め、買い物にも同行しました。
「できること」「難しいこと」を整理しながら、Mさん自身が納得できる形を探していったのです。見通しが立たないことが苦手なMさんにとって、信頼できる人と一緒に準備を進める時間は、大きな安心になりました。
成人のお祝いは一生に一度。
おしゃれをすることだけが目的ではなく、これまでを振り返り、これからを考える大切な節目です。その意味を大切にしながら、本人の「やりたい気持ち」を否定せず、現実との折り合いを一緒につけていく。今回の経験は、支援とは「代わりに決めること」ではなく、「一緒に悩み、選ぶこと」だと改めて教えてくれました。



