患者さんとのお別れ①
前回の続きです。
最後の診察に同席してから2週間経っても次回の予約の連絡が来ないので、連絡してみましたが返信がありません。
SNSはやめているので、見ても更新はされません。
どうしたんだろう…。
ご家族の連絡先は知らないので様子を聞くこともできません。
どうしたんだろう…。
他の治療法に変えたのかな。
だとしても、返信がないのはおかしいな…。
1か月経ち、年を越し、段々と諦めの気持ちになりました。
連絡が取れなくなってそろそろ1年近くになります。
その間、常に頭の片隅でその方の事が気になっていました。
そして先日、偶然、その方が亡くなっていたことを知りました。
やはりそうだったのか…。
何か他に良い治療法を見つけてくれていれば、と願っていましたが。
まだ50代です。
さぞかし無念だったろうと思います。
亡くなった方を思い出すことは
亡くなった方も喜んでくれると言います。
なので、この方との事をブログに書いておこうと思いました。
(で、書いています。)
そして先週末。
定例の写経の会に参加したのですが
今回はご供養として写経しようと思いました。
でも、その場合、「右為」のあと、なんて書けばいいだろう??
(写経の最後に願い事を書きます。右為 家内安全、とか)
そんな4字熟語あるのかな?(聞けばいっか。)
と考えていたら。
なんと、そのことについてのプリントが写経机に置いてあったのです。
〇〇(←お名前) 追善回向
びっくり。。。
無事に写経を終えて片づけをしていたら、急な土砂降り。
さっきまで秋晴れだったのに。
びっくり。。。
色々不思議で、今がお別れをするタイミングだったんだ。
お別れ出来て良かったんだと思う事にしました。
本当に残念な結果なのですが、
治療を通してとても色々な事を考えました。
色々見せてもらいました。
特に学ばせていただいたことは…
病気に向き合う気持ち次第で、あんなに身体が変わると知ったこと。
ストレスが身体をいじめているということ。
(担当医師も、がんになる人は、必ず大きなストレスを抱えている(抱えたことがある)と仰って、自分でその事について考えるようにとアドバイスされていました。)
そして、残酷な事でしたが
病気になってから、病気の原因(トラウマ、ストレス)に気づいても手遅れの場合がある事。
だから、健康を望むのであれば、
元気な時こそ心も身体も整える努力をするべきであること。
(病気になってからでは色々な制限があります)
トラウマ、ストレスを軽視しないこと。
心と身体は繋がっている。
肝に銘じて、納得のいく最後を迎えられるよう
自分の心と身体を大切にしようと思います。
Iさん、ありがとうございました。
どうぞ安らかに。