癒しの熱エネルギー 〜三井温熱
昨年、末期がんと診断された方が数か月サロンにいらしていました。
患者さんは、元々、何回か会ったことのある知人です。
手術はせず、病院で抗がん剤治療を2回ほど行い、退院してきたと。
このまま退院したら1か月持たないと言われたそうですが、ご自身の意思で退院されたそうです。
そのタイミングでご縁があり、三井温熱を推奨する医師からのご指導の下、私は温熱を通してサポートするという事で協力させていただくことになったのでした。
初めていらした時は、歩くのもやっと。ふらふら…。
ガリガリに瘦せていて、温熱器を当ててもガタガタ、ゴツゴツして、これじゃあ気持ちよくないだろうなぁ。。。と思いましたが
「あぁ…生き返る…」とつぶやかれました。
がんの方の多くがとても冷えているのですが、この方も「うわっ!あついっ!」と大騒ぎでした。
でもむしろそれを好まれて、もっとやって大丈夫。とリクエストしてくれました。
10回以上通われた間に、身体は随分変わったように見えました。
・医師の治療
・毎日、足裏シートによる排毒
・毎日、自宅での温熱器を使ってのセルフケア
・サロンでの温熱(熱刺激)、超音波を利用した足浴による排毒。
これらの組合せの効果か、足取りもしっかりし眼に力が戻ってきました。
特に印象的だったのは1か月ほど経ち、気持ちが切り替わってからの快調ぶりです。
真面目で頭が良く、固い印象で
あまりおしゃべりな方ではないと思っていましたが
毎回色々な話をしてくれました。
愚痴やストレスに感じていることがドンドン出てきました。
ずっと生きづらさを感じていた。(いる。)
母親が厳しくて、型にはめられていた。
成功している(ように見える)同業者を見習って頑張っている。
でもSNSにはモヤモヤする。
家族に迷惑をかけたくないから治療方針は相談していない。
最初は私も「大変でしたね。」「えらいですね。」とか共感していましたが、被害者意識が強くて段々こっちがモヤモヤしてきて、結構言いたい放題言ってしまいました。
「それで、自分はどうなりたいんですか?」
と、よく聞いていました。
今日は言い過ぎたかな。傷つけちゃったかな。と心配になる事もありましたが、意外な事に、逆にご本人は明るくポジティブになっていきました。
まず、ストレスになっているSNSをきっぱりやめました。
そして、ガチガチに硬かったお腹が緩み、
夜も眠れるようになった。
ご飯も美味しい。
家族にも笑顔が増えた。
治ったら家族とキャンプに行きたい。
と明るい話題が増えました。
1日数時間ですが、仕事も再開しました。
温熱施療を始めて4か月後、また医師の診察がありました。
(診察には私も毎回同席していました。)
血液検査の数値は良くなったり悪くなったり。
でも気しすぎることはない。との事でした。
何と言っても、その先生ご自身が末期がんからこの治療方法で生還された方なので説得力が違います。
笑いながら「僕より全然いいよ。」と言われ
何となく光が見えてきている気がしていました。
でも、その日がその方と会った最後の日になりました。