残価設定型クレジット、残価設定型リースの取り扱い(中小企業限定)
Q スーパーを経営する当社では会社の広告宣伝の一環として、会社のロゴ入りカレンダーを1部 1,000円で2,000部作成し、店頭で一般消費者に無料配布しました。このカレンダー製作にかかった費用200万円を交際費として処理しましたが、これで問題はないでしょうか。
A 無償で物品を提供する場合でも、その目的が広告宣伝であることが明らかである場合で、かつ少額物品であれば、交際費ではなく広告宣伝費として処理して差し支えありません。
会社が無償で金品を提供する場合には、どのような目的で行ったのかがポイントになります。広告宣伝を目的として提供されるのであれば、交際費ではなく広告宣伝費として認識されますが、それは配布の方法やその配布の中身などから推定されるものです。ですから、配布した物に社名が入っていなければ、広告宣伝が目的であるとは認識できないと判断され、交際費扱いとなる場合もあります。
高額な物品
一般的にあまりに高額である物品を無償提供した場合には、その支出した費用に対して十分な広告宣伝効果が期待できないことが明らかであるため、広告宣伝が目的であるとは認識されないでしょう。それでは、いくらなら高額と判断されるのでしょうか。国税庁は3,000円という目安を設定しています。設問の例では、1部1,000円ですから、少額物品として扱うことが可能です。
提供する相手
交際費として扱われることを避けるためには、特定の顧客に限定するのではなく、幅広く多数の者に提供されるような配布の仕方が必要です。
尚、交際費から除外される費用の例として、税法では以下のものを例示しています。
(1) 製造業者や卸売業者が、抽選により、一般消費者に対し金品を交付するための費用又は一般消費者を旅行、観劇などに招待するための費用
(2) 製造業者や卸売業者が、金品引換券付販売に伴って一般消費者に金品を交付するための費用
(3) 製造業者や販売業者が、一定の商品を購入する一般消費者を旅行、観劇などに招待することをあらかじめ広告宣伝し、その商品を購入した一般消費者を招待するための費用
(4) 小売業者が商品を購入した一般消費者に対し景品を交付するための費用
(5) 一般の工場見学者などに製品の試飲、試食をさせるための費用
(6) 得意先などに対して見本品や試用品を提供するために通常要する費用
(7) 製造業者や卸売業者が、一般消費者に対して自己の製品や取扱商品に関してのモニターやアンケートを依頼した場合に、その謝礼として金品を交付するための費用