なにからはじめればわからないあなたへ ~総合型・推薦型入試を考え始めた高校3年生へ~

角野裕美

角野裕美

テーマ:進路相談

オフィスカタリストの角野裕美(カドノヒロミ)です( ..)φ


「周りの友達は一般入試に向けて勉強してるけど、自分は別の道が合っているかも」
「進路は決めたいけれど、どうやって選べばいいかわからない」
……そんなふうに感じている高校3年生のみなさんへ。





今、総合型選抜や学校推薦型選抜という選択肢があることに気づき、
興味を持ち始めた段階だとしても、大丈夫です。

この時期から考え始めることは、決して遅くありません。
むしろ、自分の強みや目標に向き合いながら、自分らしい進路をつくっていくチャンス!

このコラムでは、「何から始めればよいかわからない」人のために、
具体的な5つのステップをお伝えします。
あなた自身の歩幅で、少しずつ進めていきましょう。

ステップ1:まずは「知る」ことから始めよう


最初にやるべきことは、入試制度についての理解を深めることです。

「総合型選抜」と「学校推薦型選抜」は、
それぞれ特徴があります。



総合型選抜は、かつて「AO入試」と呼ばれていた入試制度で、学力だけでなく、
活動実績や人柄、志望理由などを重視して評価されます。
エントリー方式を採る大学も多く、
出願前に面談や事前課題の提出が求められることもあります。

学校推薦型選抜には「公募推薦」と「指定校推薦」があります。
公募推薦は、成績や活動内容が一定の基準を満たしていれば、
全国の誰でも応募できるのが特徴です。

指定校推薦は、特定の高校に対して大学から推薦枠が割り当てられる制度で、
高校内の選考を経て、推薦される必要があります。

どちらの制度も、「人物評価」がカギになります。
つまり、あなたがこれまでどう生きてきたか、
これからどう生きていきたいかが問われる入試です。
一般入試のように模試の点数だけでは測れない「あなたらしさ」を伝える準備が必要です。

ステップ2:自分を「ふりかえる」時間をとろう

書類を書くにも、面接で話すにも、
「自分の言葉」で語ることが求められます。
そのためには、自分のことを深く知っておく必要があります。

高校生活を思い返してみてください。
どんなことに夢中になったでしょうか?
悩んだことや、努力したことはありますか?
勉強や部活動だけでなく、友人関係、家族との関わり、
趣味や読書体験など、すべてが「あなたの歩み」です。

たとえば、
「文化祭の実行委員を通してチームワークの大切さを学んだ」
「すき間時間で英単語や漢字を覚え、資格取得に備えた」など、
どんな小さな出来事も、あなたの価値観や将来へのヒントになりえます。


おすすめは、「自分史筆録ノート」を作ること。
時系列で自分の経験を整理したり、
印象的だった出来事について自由に書いたりしていくと、
自分がどんなことに心を動かされるのかが見えてきます。
・興味や関心
・能力
・価値観
というこの3つは、
大きなキャリアデザインの基軸。

自分史筆録からふりかえり、各々の切り口から言葉にしてみましょう。
このふりかえりが、志望理由書を書くときの大きなヒントになります。


ステップ3:志望校と「つながり」を持とう


「なんとなく有名だから」
「家から近いから」
……だけで志望校を選ぶのはもったいないことです、よね?

自分の興味・関心や、これから伸ばしたい力と、
大学の教育方針やプログラムが合っているかどうかを、
しっかり確かめる必要があります。

大学のホームページには、学部・学科の特徴やカリキュラムが詳しく載っています。
なかには、学生の学びの様子がブログや動画で紹介されていることもあります。

それらをよく読み込んだり、調べたりすると、
「あ、そういう社会の課題があるんだ」
「自分自身が探求の時間で調べたことは、大学での研究に繋がるんだ」
とわかってきます。

また、卒業生の進路や社会での活躍ぶりを見ることで、
「ここで学べば、こういう未来が待っている」
というイメージもつかめます。

さらに、オープンキャンパスやオンライン個別相談は、
大学との距離をぐっと縮める絶好の機会です。
できれば、参加した際の感想や学んだことを記録しておきましょう。
のちに志望理由書で、
「実際に大学の○○先生の講義を聞いて、より学びたいと思った」と
具体的に書ける材料になります。





ステップ4:志望理由書や活動報告書に取り組もう


ステップ5:小論文・面接対策を始めよう


…というように、ステップ1~3までをふまえると、
いよいよ、志望理由書をはじめとする提出書類の作成へと繋がっていきます。

これらは、やみくもに取り組むものではありません。
手順を知り、それに添って作成していくと、
伝わりやすいいいものが書けます。

また、志望の大学や学部学科が求める「社会問題を知る」ことは、
実は、小論文出題傾向から見て取れます。
なぜなら、社会の課題や問題を、学部学科に添って出題してくるから、です。

そこの学部学科がどのような問題意識を持っており、
課題について取り組んでいるのか、は、
小論文過去問や出題形式や傾向からわかってきますよ。


長くなりましたので、
次のコラムへと続けましょう。

引き続き、お目通し頂ければ幸いです。
どうぞ宜しくお願いいたします。


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角野裕美
専門家

角野裕美(講師)

Office Catalyst(オフィス・カタリスト)

様々な職業体験と予備校講師の実践を基にカウンセリングを行い、個別の要望に沿って指導。総合型・推薦入試で必須の志望理由や自己推薦の書き方、小論文・面接対策を受験生だけでなく保護者にもアドバイスが出来る。

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