沖縄県内を対象に、建物やお墓のリフォーム工事を展開（2/3）

28歳で独立。職人が働きやすい環境づくりに努め、技術について細やかに指導

　1985年、国頭郡金武町で生まれた伊藝さん。10代の頃からリフォームや鉄筋工事などに従事して腕を磨き、2015年、28歳のときに創業しました。現在はうるま市の本社に加え、沖縄市にも営業所を構え、県内全域を対象に業務を請け負っています。

　「建設業に携わる中で、自分なりのやり方で仕事を進めてみたいという思いが強くなり、自分で会社を立ち上げることにしました。やってみたいことがいっぱいあって、先々の心配より、期待の方が大きかったですね」

　伊藝さんが、取り組みたいと考えていたことの一つが、職人が働きやすい環境づくりです。「私自身、『見て覚えろ』の世界で知識や技術を習得してきましたが、今はもうそんな時代ではありません。従業員には、道具の使い方はもとより、作業の手順と意味など、なぜそうするのかまでをきちんと教え、理解を深めてもらうことを大事にしています」

　指導が分かりやすいなど評判を聞き付けた人が一人、また一人と仲間に加わり、今では9人の精鋭が集結しています。「建設業界は人手不足が叫ばれて久しいですが、当社の最大の強みは若く優秀なメンツがそろっていること。私より経験豊富な者もいて、私にとって従業員は宝です」

　屋号に掲げる「KTB」は、改修・塗装・防水の意味。得意な工事の頭文字を入れたそうです。「アイドルグループになぞらえてか、よく『社員が48人いるんですか』と聞かれます。いずれそのくらいに増やせたらうれしいですけどね」と朗らかに語ります。

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