修理を難しく見せるテクニック
こんにちは。
足と靴のフットライト.梶田です。
「他店に靴修理の相談に行ったら『出来ません』と軽くあしらわれてしまいました。」というご相談をいただくことがあります。
これ、靴修理店が断ったのにもれっきとした理由があることも多いんです。
今回はこの理由の一つについて、解説したいと思います。
さて、靴修理の相談に行こうとする場合、やはり腕の良い修理店に相談したいと考える人も多いかと思います。
その際、テレビやラジオ、雑誌などで見た・聞いた店舗に相談してみる方も多いのですが、この様なマスコミの方々が取り上げた店舗に相談した際、『出来ません』『やってません』と言われてしまうことがあるのは、何故なのでしょうか?
答えは非常に簡単で、「相手にしたくないから」です。
どういうことかをもう少し詳しく言いますと、「高圧的な態度」、「馬鹿にした態度」、「蔑んだ態度」や「靴を粗末に扱っている」人物の相手をしなければならない義務は無いからです。
テレビや雑誌といったマスコミ関係の方々は、信頼のおける情報源を数多く持っており、その信頼のおける情報網の中でも、特に『腕の良い』『信頼できる』修理店を選りすぐって取り上げられておりますので、取り上げられた修理店は当然どんな靴の修理も技術的には問題なくこなせる訳ですが、マスコミ媒体に取り上げられますとどうしても一定数の「物見遊山」や「面白がり」で来店する人物も増えてしまい、その様な人物の相手をするのは無駄だからということなのです。
また、靴修理店の経営者や店主は「馬鹿にしている雰囲気」等を敏感に察知しますので、その様な態度で相談を受けた際は「相手する気なんぞ無いからはよ帰れ」という応対になります。
なお、マスコミの方々の取り上げる靴修理店の店主や経営者は、みんな『靴が好き』な方々ばかりですから、本来であれば『出来ない』という言葉は発したくもないのですが、「靴を粗末に扱っている」人物や、「靴修理を馬鹿にしている」ような人物からの修理相談は不快で受けたくもないという考えにより、手っ取り早く「出来ません」「やってません」と言って追い返している訳です。
これは、実際にネットで口コミ検索をしても「すごく丁寧に教えてくれました」とか「靴に思い入れのある店主さんです」といった評価の高い店舗ばかりだという事実からも、「靴を粗末に扱っている」「修理を馬鹿にしている」人物の相手はしたくないという心理が根底にあることは理解していただけるのではないかと思います。
本当に大事な靴を『マスコミご推薦の靴修理店で修理してもらいたい』とお考えでしたら、相談や依頼の際の態度にも注意した方が良いかもしれませんね。