【うまく維持されているみなし墓地例】続・全く大手メディアが報じない墓じまいの実態【岡山田舎版シリーズ】
読者の皆様、新年あけましておめでとうございます。
本年も『暮らしに役立つ!?仏事情報』や『お寺・お坊さんの裏話』を気まぐれでアップして参りますので、どうぞご愛顧よろしくお願い申し上げます。
さて新年早々、旧田中角栄邸が『仏壇の火が原因で』全焼というニュースがありました。
〘当原稿執筆1月11日17時時点では放火テロなど他説有り〙
拙寺の檀家さんにおかれましても、仏壇火災で認知症持ちのお年寄りが焼死という悲しい出来事がありました。
ただし一口に仏壇火災とは言いましても、具体的に何がどうなって火事になってしまったのか、細かい話はあまり語られておりません。
仏壇火災はいくつもの偶然が重なりあって起こる極めて稀なケースとは思いますが、私が数々の家庭のお仏壇を見てきて「あーこれちょっと危ないなぁ…」という火の使い方パターンがいくつかありますのでご紹介します。
➀ろうそく立てとろうそくのサイズが合っていない
これ意外と多く見受けられます。
小さなろうそく立てに対して大きなろうそく(その逆はOK)を立てると、ぐらぐらと安定が悪く、倒れかねません。
少しでも目を離すと危険です。
サイズの合ったものをご用意するように心掛けて下さい。
➁線香の火種が埋もれているところに次の線香を立てる
これは盲点です。
線香がもう燃え切ったように見えてもしばらくは灰の中に火種が残っています。そこ(またはすぐ近く)へ次の線香を立てると根元で引火して倒れます。
現代のお仏壇は耐火性なのでまず大丈夫ですが、線香立ての近くに燃えやすいもの(紙のお経本など)が置いてあると火事のもとです。
次の線香を立てる時は、前の線香とは離れた位置に立てるようにご注意下さい。
③お花とろうそくの距離が近い
お花はろうそくより充分離れた場所に供えないと危ないです。
火と離れているように見えても花の枝や葉が萎れるぐらいに、ろうそくの上辺は熱があります。
目を離した隙に枝が倒れてきて火が点くとか、葉が散って引火するとかが考えられます。一部でも枯れた葉などがあると燃えやすいかと思います。
他にも事例はありますが、多く見受けられるのは上記の3つです。
いくら火が危険だからと言いましても、仏教において灯は信仰の対象となるものです。(今回その話は長くなるので割愛します)
火を使わない電池式のろうそくや線香も普及しておりますが、可能な環境であれば(※)ぜひ本物の火を使って欲しいと個人的には思っております。
※ご高齢の方やこどもが居て危ないなど、そこはあくまで『可能な環境であれば』ということでご考慮下さい。
読了ありがとうございました。