【うまく維持されているみなし墓地例】続・全く大手メディアが報じない墓じまいの実態【岡山田舎版シリーズ】
≪先に結論!≫おそらく昔より正座に弱いお坊さんが増えていると思います。
それにはどういう背景があるのか、また、脱線話も交えながらお話致します。
ご興味のある方はご通読下さい。
今回はちょっとネタ系コラムになりますが、深掘りした内容です。
➀厳しい修行で正座に強くなるお坊さん達
➁ではなぜ正座に強くなくなっていると思うか
③【やや脱線】正座のよもやま話
➃私の考え・方針
➀【厳しい修行で正座に強くなるお坊さん達】
高野山での修行は実に厳しいものです。真言宗に限らず各宗派で所定の修行期間があります。そこで長時間の正座は茶飯事。例えばお酒に弱い人が、お酒をコンスタントに飲んでいると少しずつ強くなっていくようなもので、正座も慣れです。厳しい修行を経て、一般の方よりは正座に強くなっていると思います。
しかし、です。近年お坊さんはどんどん正座に強くなくなっている傾向にあると思います。
➁【ではなぜ正座に強くなくなっていると思うか】
その原因は『イス』と『多様性を重んじる現代社会』にあると考えます。
正座は慣れだと申しましたが、弱くなるのも慣れです。
一昔前までは葬儀や法事は自宅で『座布団で』するのが当たり前。もちろんお坊さんは正座です。しかし、今はすっかり葬儀会館が当たり前。お寺での法要もイスを使う機会・お寺さんが増えています。
自ずと正座に弱くなるのです。
③【(やや脱線)正座のよもやま話】
・『多様性の話』
以前の高野山の修行道場では団体行動についていけない者はお断り=例えば足が不自由で正座が出来ない人は僧侶の世界に入ることすら出来ない状態にありました。
でも現代は、いろんな境遇にある人でも受け入れる、多様性を重んじる社会です。その辺りは随分と緩くなっています。つまり正座が出来なくてもお坊さんになれるのです。
・『座布団の話』
ちなみにペッタンコのせんべい座布団より、フカフカの立派な座布団のほうが足がしびれやすいです。ご自宅での法事の際、参列者はせんべい座布団なのに、住職には立派な座布団をご丁寧にもご用意して下さっている檀家さんが結構います。私はそれを見た瞬間、「うわ、今日は足がしびれそう…」と思っています。
(なのでお気遣いなく…)
・『体重の増減で正座の強さは左右される』
上半身の体重が足にのしかかる正座。1キロでも体重が増えると、正座の耐久時間は短くなります。体重のコントロールもお坊さんとして大事な心掛けだと思っています。
・『正座は足が短くなる!?』
この説は専門医によりますと、科学的根拠はないそうです。
ただ、正座は江戸時代に行われていた拷問のひとつだそうで、あまり体にいいものだとは思えないですね。
➃【私の考え・方針】
正座をする機会は少なくなっていますが、決してその機会がゼロになるとは到底思えません。正座をする機会に出くわした時、お坊さんらしく振舞えるよう、ある程度の正座トレーニングは日常的にやっておきたいとは思っております。(了)