あなたの会社は『JTC』ですか?
リーダーの必読書の1つと言われている『貞観政要』をご存知でしょうか?
私の尊敬する方のお一人に、出口治明さんがいます。
出口さんは、昨年末まで立命館アジア太平洋大学(APU)の学長であり、
現在は、学長特命補佐をされている本当に素晴らしい方です。
その出口さんも人に勧める『貞観政要』。
『貞観政要』は唐の第2代皇帝、太宗の言行録であり、
当時の治世(マネジメント)について書かれたもので「帝王学の教科書」とも言われています。
この本は全10巻からなり、大変難しい文章で書かれているので
もちろん私が原文を読んでいる訳ではありませんが、
意訳や解説されているものが多数ありますので、
興味がある方はぜひ読んでみることをオススメいたします。
私はもちろん、出口さんがまとめられたもの(※)を愛読書にしておりますが、
その中ではリーダーに必要なものが多く書かれていますし、もちろん全て本当に必要だと感じます。
が、私が特にリーダーたるもの、これだけは特にいつも意識して欲しいと思うことがあります。
それは『裸の王様にならない』ということです。
権力を持つと、周りの態度は一変し、媚びへつらうものも多く
つい自分自身がとても大きな存在だと勘違いしてしまいます。
そのため、「自分は何でもできる、自分は正しい」と思い込み、
当初は本当に正しいことをしていたとしても、
いつの間にか誤った指示を出してしまうこともあります。
本物のリーダーであれば、それを諌めてくれる部下の存在がいて、
それを受け入れることができますが、
部下の進言を受け入れることができないリーダーも中にはいるでしょう。
そして間違った指示が罷り通ってしまう組織になってしまうのです。
それはまさに『裸の王様』です。
本物のリーダーは、自分にとって都合の悪いことを言ってくれる部下を側に置きます。
あるいは、そういう存在を持っています。
つまり、自分自身を客観的に見ることができるのです。
それができなければ、真のリーダーとは言えません。
昨日、鹿児島県警トップの不祥事を訴えた元警視正の方が逆に逮捕されましたが、
もしこの話が真実であれば、まさに裸の王様そのものではないでしょうか?
トップに立つものとして、自分自身の姿をしっかり見つめて真実を明らかにして欲しいと思います。
※座右の書『貞観政要』中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」出口治明(角川新書)