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杉山健司プロは大分朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

【新学年の準備完全版】「とりあえず復習」は危険?科学的アプローチでスタートダッシュを決める

杉山健司

杉山健司

テーマ:家庭学習

「4月から新しい学年か…。勉強、ついていけるかな?」 「クラス替え、知ってる人がいなかったらどうしよう…」

春休み。それは、桜が咲くのを待つワクワクした期間であると同時に、正体のわからない「巨大な不安」が押し寄せてくる時期でもあります。

多くの先生や大人はこう言います。 「春休み中に、今までの総復習をしておきなさい」

はっきり言います。そのアドバイスは、半分正解で、半分間違いです。 ただ闇雲にドリルを解き直すだけの「総復習」で、新学年の劇的な難易度上昇に対応できるほど、現代のカリキュラムは甘くありません。

今のあなたに必要なのは、気休めの精神論ではなく、「勝つためのロジック(論理)」です。

この記事は、単なる「勉強のやり方」の記事ではありません。 学習科学、脳科学、教育心理学の最先端の知見を元に、学力・生活環境・メンタルのすべてを最適化し、新学期の教室であなたが「圧倒的な余裕」を持って座っていられるようにするための「記事」です。

少し長いですが、このページを読み終えたとき、あなたの春休みの景色はガラリと変わっているはずです。

第1章:なぜ、多くの人が「春休み」に失敗するのか?

春休みは「休み」ではなく「移行期」である

まず、意識(マインドセット)を変えましょう。 学校のシステム上、春休みは「学年末休業」と呼ばれますが、教育心理学の視点で見ると、ここは最も重要な「移行期」です。

  • これまで(過去): 学び残しや苦手意識がある状態
  • これから(未来): 難易度が跳ね上がり、求められる能力が変わる状態

この「過去」と「未来」のギャップを埋めることができる唯一の期間が、春休みです。夏休みや冬休みは「授業の延長線上」にありますが、春休みだけは「リセット&リスタート」が可能な特別な時間なのです。

「中だるみ」と「五月病」の正体

「中2の中だるみ」や、高校入学直後の「五月病」。これらは、やる気の問題だと思われていますが、実は「準備不足による適応障害」です。

  • 学力的な適応失敗: 授業のスピードについていけず、自己肯定感が下がる。
  • 環境的な適応失敗: 生活リズムが崩れたまま新生活に入り、自律神経が乱れる。

つまり、春休みのうちに「新学年モード」への移行(インストール)を完了させておけば、これらの問題は99%防げるのです。

第2章:【学力編】「総復習」の罠と、真の学習戦略

ここからは具体的な「勉強の戦略」に入ります。 全範囲を復習する時間はありません。やるべきは、「次の学年の土台になる単元(レバレッジポイント)」への一点集中投資です。

1. 数学:「積み上げ」の塔を崩さない

数学は、知識を積み木のように積み上げていく教科です。下の段がグラグラしていたら、上に新しい知識を積もうとしても崩れ落ちてしまいます。
新中学2・3年生へ:関数と図形を制する者は受験を制す

  • 「方程式」の計算速度: これが遅いと、中2の連立方程式、中3の二次方程式で時間が足りなくなります。
  • 「比例・反比例」の概念理解: ここが最重要です。中1の比例(y=ax)が、中2の一次関数(y=ax+b)、中3の二次関数(y=ax^2)へと進化します。「xが2倍になるとyも2倍になる」という感覚ではなく、「xとyの関係を式で表す」という関数の概念を言語化できるようにしてください。


新高校1年生へ:最初でつまずくと3年間終わる

高校数学は、中学数学とは別次元のスピードで進みます。

  • 予習の絶対化: 復習も大事ですが、春休み中に「数Iの最初の単元(式の計算・因数分解)」を予習してください。
  • 理由:高校最初の授業で「あ、これ知ってる!」と思えるかどうか。この初期の成功体験が、その後の3年間の数学への自信を決定づけます。

2. 英語:「語彙の爆発」に備える

特に中学から高校へ上がるタイミングには、恐ろしい「壁」が存在します。

「高1の壁」の正体

公立高校入試(中学卒業レベル)に必要な単語数は約1,600〜1,800語。 しかし、大学入学共通テスト(高校卒業レベル)に必要な単語数は約6,000語です。 つまり、高校3年間で語彙力(ボキャブラリー)を約4倍にしなければなりません。

  • 中学英文法の完全習得: 高校英語の教科書本文の8割以上は、実は「中学英文法」の組み合わせで書かれています。不定詞、関係代名詞、分詞。これらを「なんとなく」ではなく、「他人に説明できるレベル」まで復習してください。
  • 単語帳のフライングスタート: 高校で配られる単語帳(ターゲットやシステム英単語など)を、春休みのうちに1章だけでも進めておくこと。これが最強の防具になります。

3. 「予習」と「復習」の黄金比率

学年によって、攻め(予習)と守り(復習)のバランスを変えましょう。

  • 新中1: 【復習 8 : 予習 2】小学校の算数(特に分数・小数・割合)を完璧に。英語はアルファベットとヘボン式ローマ字を書けるように。
  • 新中2・3: 【復習 6 : 予習 4】苦手単元の穴埋めを優先しつつ、最初の定期テスト範囲をチラ見しておく。
  • 新高1: 【復習 3 : 予習 7】中学内容に不安がなければ、圧倒的に「予習」優先。高校のスタートダッシュはスピード勝負です。

第3章:【環境編】「やる気」を捨てて「仕組み」を作る

「よし、春休みは毎日5時間勉強するぞ!」 そう決意して、3日以上続いたことがありますか? おそらくないでしょう。 それはあなたが怠惰だからではありません。人間の「意志力」は、朝起きてから夜寝るまでにすり減っていく消耗品だからです。

意志の力に頼るのをやめて、「勉強せざるを得ない環境」をデザイン(設計)しましょう。

1. 部屋の「視覚情報」をハックする

人間の脳は、目に入る情報に強く影響されます。

  • 机の上を「滑走路」にする: 机の上には「今やる教材」と「筆記用具」以外、何も置かないでください。スマホ、マンガ、推しのグッズ…これらが視界に入ると、脳は無意識にその処理を始めてしまい、集中力が削がれます。
  • 「開きっぱなし」テクニック: 勉強が終わったら、本を閉じずに「明日の朝やるページを開いたまま」机に置いて寝てください。翌朝、座った瞬間に勉強を始められます。「本を開く」という最初のハードルをゼロにする裏技です。

2. スマホとの「休戦協定」を結ぶ

スマホは、あなたの時間を奪う最強の敵であり、同時に便利なツールでもあります。完全に禁止するのではなく、ルールを決めましょう。

  • 物理的遮断: 勉強中は、スマホを「別の部屋」または「タイムロッキングコンテナ(時間制限ボックス)」に入れてください。ポケットに入れているだけで、認知能力が低下するという研究データもあります。
  • デジタル・デトックス・アプリ: 「Forest(木を育てるアプリ)」などを使い、スマホを触らない時間をゲーム化するのも有効です。

第4章:【生活編】脳のパフォーマンスを最大化するバイオハック

勉強の質は、脳のコンディションで決まります。春休み中に崩れがちな生活リズムを整えることは、どんな参考書を読むよりも効果的な「受験対策」です。

1. 「時差ボケ」解消プログラム

春休みの昼夜逆転は、海外旅行の時差ボケと同じ状態です。これを新学期初日に持ち込むと、午前中の授業がすべて睡眠時間になってしまいます。

光のサンドイッチ

  • 朝: 起床直後にカーテンを開け、太陽光を15分浴びる。これで脳内のセロトニンが分泌され、体内時計がリセットされます。
  • 夜: 寝る1時間前からスマホを見ない(ブルーライトカット)。お風呂にゆっくり入って体温を上げ、下がってくるタイミングで布団に入ると、深部体温の変化で自然に眠くなります。

2. 記憶を定着させる「睡眠」の技術

「寝る間を惜しんで勉強」は、脳科学的に最悪の学習法です。 人間の脳は、寝ている間に記憶を整理し、定着させます(レミニセンス現象)。

  • 最低7時間睡眠: 成長期の中高生には必須です。
  • 暗記は寝る前: 寝る直前の15分〜30分に英単語や漢字を覚え、そのまま寝ると、記憶の定着率が飛躍的に上がります。

第5章:保護者の方へ 〜「監視」ではなく「管理」を〜

お子様の様子を見て、「勉強しなさい!」と言いたくなる気持ち、痛いほど分かります。 しかし、思春期の子どもにとって、親の「勉強しなさい」は、やる気を削ぐ呪文でしかありません。

保護者の方にお願いしたいのは、プレイヤー(勉強する人)への指示出しではなく、マネージャー(環境を整える人)としてのサポートです。

  • 生活リズムのペースメーカーになる: 「起きなさい」と怒鳴るのではなく、朝ごはんのいい匂いで起こす。カーテンを開けてあげる。
  • 「できたこと」に目を向ける: 「まだこれだけ?」ではなく、「お、今日は机に向かってたね」と事実を承認する(承認欲求を満たす)。
  • 第三者を頼る: 親の言うことは聞かなくても、塾の先生や先輩のアドバイスなら素直に聞くのがこの時期の子どもです。家庭内の空気が悪くなる前に、プロの力を借りるのも賢い選択です。

結論:春休みを制する者が、1年を制する

長い記事をここまで読んでくれて、ありがとうございます。 最後に、もう一度だけ伝えます。

春休みは、単なる「休み」ではありません。 過去の自分とおさらばし、新しい自分に生まれ変わるための「準備期間(滑走路)」です。

  • 重点単元に絞った戦略的な学習
  • スマホや部屋の環境コントロール
  • ポジティブな目標設定

これらを実践できれば、新学期の初日、教室のドアを開けるあなたの表情は、きっと自信に満ち溢れているはずです。

もし、「一人で計画を立てるのは難しそう」「何から手をつけていいか分からない」と感じたら、私たち杉山学習塾を頼ってください。 私たちは、単に勉強を教えるだけでなく、あなたの「戦略」を一緒に考え、実行をサポートするコーチです。

あなたの新学年が、最高のものになることを心から応援しています。 さあ、準備はいいですか? 新しいステージへ飛び込みましょう!

杉山学習塾へのお問い合わせは公式HPから

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杉山健司
専門家

杉山健司(学習塾講師)

杉山学習塾

生徒一人一人の個性にあわせて『勉強の処方箋』を用意する、きめ細かな個別指導を行っています。的確な指導で勉強の楽しさを知り、学習意欲が備わった生徒はどんな勉強をしたいかを自発的に考え、急速に成長します。

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