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日田高校の偏差値は?気になる進学実績と 試験情報、普通科受験のコツを解説

杉山健司

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大分の日田高校の気になる偏差値と進学実績について解説します。同高校出身の有名人では東大へ進学した畑正憲(ムツゴロウ)さんが有名です。卒業生はこのほか、九州の公立大学から関西私立大学、関東私立大学へも進学し、活躍しています。大分県の県立高校の試験情報から受験対策なども紹介しています。


大分県立日田高校について

【名称】大分県立日田高等学校 
【所在地】大分県日田市田鳥2丁目2-30
【生徒数】
1年5学級…172名(男子92名・女子80名)
2年5学級…195名(男子89名・女子106名)
3年6学級…200名(男子80名・女子120名)
※2021年度現在
【校訓】剛健 積極 明朗  志高く 心豊かに たくましく
【主な部活動】運動部11部、文化部10部あり、部活加入率95%以上。ボート部は全国選抜大会出場の実績がある。

大正4年(1915年)設立の日田郡立女学校(のちに大分県立日田高等女学校と改称)と大正10年(1921年)開校の大分県立日田中学校が昭和23年(1948年)に合併し、2度の改称を経て昭和28年(1953年)に大分県立日田高校となりました。地元の進学校として100年以上の歴史と伝統を誇ります。

近年では、「※SSH(スーパーサイエンスハイスクール)」指定校となり、国際的に活躍できる理数系の人材を育成するカリキュラムに力を入れています。
1年次から全クラスにプレゼンテーション力、理論的思考を身につけるための授業を行います。2年次以降は文系・理系・SS(スーパーサイエンス)クラスに分かれますが、文系でも引き続き、科学的な課題に取り組む授業が行われます。

日田高校ならではのSS授業として、「SS Presentation(SSP)」と「Water Science(WS)」があり1年次に全員が受講します。
「SSP」は、与えられた情報から必要な情報を引き出して活用する力、プログラミング的な思考力を身につけ、実際に「書く・話す・発表する」などのエクササイズを行ってプレゼンテーション力を高めます。

「WS」は、水郷として有名な日田市の高校として、「水」について探究していく授業です。地域社会・経済・環境問題と水のつながりを学ぶため、日田市の水質調査やフィールドワークに取り組みます。

2年次以降の文系・理系クラスでは、「水郷ひた学」として、官公庁や企業のフィールドワークなどを通して地域の問題を把握。自然科学と社会科学の両面から課題を探究します。

SSクラスでは、科学的なテーマを決めて本格的な研究に取り組んでいきます。また、科学的トピックについて英語で学ぶ海外(マレーシア)研修をはじめ、国内の留学生との交流など英語を使った活動が多く、世界を視野に入れた取り組みが中心となります。

入学後、学習のつまずきをなくすため、フレッシャーズセミナーを行い、学習習慣や学習方法を指導しています。さらに、先進的な理数系教育であるSSHにおいて重要な数学と英語で学習習熟度別指導を行っています。

※SSH(スーパーサイエンスハイスクール)
平成14年(2002年)に始まった制度で、高等学校、中高一貫校で先進的な科学技術、理数系教育を通して科学的な探究能力などを養い、国際的に活躍できる人材育成を目指します。
SSHの指定を得るためには、都道府県の教育委員会または知事を通して文部科学省に指定申請を提出して審査を受ける必要があります。


日田高校の進学実績

2021年度に、日田高校の生徒が大学に進学した実績は、国公立大学92名・私立大学221名でした。九州エリア以外の大学の合格者は、国公立大学では筑波大学などへ29名、私立大学では青山学院大学、上智大学などへ46名で、多くの生徒は九州エリアで進学しています。

東大へ進学した畑正憲(ムツゴロウ)さん

日田高校の卒業生には、「ムツゴロウ」の呼称で有名な、動物研究家で小説家・エッセイストの畑正憲さんがいます。

畑さんは、日田高校卒業後、東京大学理学部動物学科に進学しています。ほかには、Jリーグのアビスパ福岡に在籍していた元サッカー選手の桑野智一さん(西南学院大卒)、TBSアナウンサーの江藤愛さん(青山学院大卒)、大分放送アナウンサーの安元佳奈さん(西南学院大卒)などがいます。

九州を中心とした進学実績 (2021年)


日田高校の生徒のほとんどが、地元の大分県を含む九州エリアの大学に進学しています。

九州エリアの国公立大学の主な合格者数は、
大分大学10名(経済学部2名・教育学部3名・理工学部3名・医学部2名)
長崎大学10名、鹿児島大学7名、熊本大学7名、大分県立看護科学大学3名、福岡県立大学3名、長崎県立大学3名、宮崎公立大学3名、名桜大学(沖縄県名護市の公立大学)4名などです。

九州エリアの私立大学の主な合格者数は、
日本文理大学(大分県大分市)8名、別府大学5名、立命館アジア太平洋大学(大分県別府市)3名、福岡大学25名、崇城大学(熊本県熊本市)17名、久留米大学15名、久留米産業大学11名、久留米工業大学10名、西南学院大学(福岡県福岡市)11名などです。

日田高校の偏差値は【57】(2022年)

日田高校は、入学した生徒のほとんどが大学進学を希望する進学校です。偏差値は「57」で大分県内の公立高校81校中8位、全高校146校中17位です。偏差値の近いほかの高校には、大分鶴崎高校(偏差値55)、佐伯鶴城高校(偏差値57)、大分雄城台高校(偏差値58)、別府鶴見丘高校(偏差値59)などが挙げられます。

入試情報

日田高校は公立高校なので、大分県の県立高校入学試験を受験します。一般入試(第一次入学者選抜、第二次入学者選抜)と推薦入試があります。

一般入試

大分県の県立高校入試は、第一次入学者選抜とその後の第二次入学者選抜があります。
2022年の第一次入学者選抜の日程は、募集人員発表2月3日、出願期間2月14日〜18日、選抜検査日(入試当日)3月8日・9日、合格発表3月11日です。

第二次入学者選抜の日程は、第二次入学者選抜実施校の発表3月11日、出願期間3月14日〜16日、検査日(入試当日)3月17日、合格発表3月18日です。

入試科目は国語・社会・数学・理科・英語の5教科で、各60点満点です。合否は内申点と併せて判断されます。2021年の各教科の平均点は、国語29.8点・数学33.0点、理科33.9点、英語25.8点でした。

推薦入試

大分県の高等学校推薦枠は、理数系・芸術系に秀でた生徒や、中高一貫校の学内進学者対象のA推薦、スポーツ・文化・生徒会活動に実績のある生徒が対象のB推薦があります。

日田高校はB推薦の募集人員20名に対して志願者は10名で、推薦倍率は1.0倍となっています。

2022年の推薦入試の日程は、出願期間1月18日〜21日、検査日(入試当日)2月1日・2日、合格内定通知2月2日・3日です。

日田高校をはじめとした県立高校受験のポイント

大分県の県立高校の受験は、国語・社会・数学・理科・英語、これら5教科の入試の合計点と中学校在校中の内申点を7:3の割合で算出した点数で合否が決まります。

入試各教科は60点満点で合計300点、内申点は中学1年〜3年までの合計点260点を300満点換算にします。

内申点

大分県の県立高校の受験は、内申点が重要になっています。内申点は、中学1年〜3年までの成績が反映されますが、特に、中学3年の成績の比重が大きいので、受験勉強とともに普段の学校生活も大切にする必要があります。

内申点の計算方法は、中学1年と2年の3学期の通知表・主要5教科と技能4教科×2、中学3年の通知表・主要5教科×2と技能4教科×4の合計点を300点満点換算したものに、0.3を掛けた数字が内申点となります。

内申点の平均点はおよそ200点、入試の5教科合計の平均点はおよそ150点なので、実質的には入試の点数と内申点は5:3の割合です。入試の平均点は、その年によって変動があるので、試験が難しく点数が伸びなかった場合は、内申点の比重が大きくなる可能性があります。

試験

大分県の県立高校入試の科目は、国語・社会・数学・理科・英語の5教科です。教科ごとの出題方針は以下のようです。

【国語】
漢字や文章の組み立てなどの「国語に関する知識」、主人公の心情の変化を考えるための「文学的な文章」、文章の内容を的確にとらえて必要に応じて要約できるようにする「説明的な文章」、漢文や古典の基礎的な内容を見る「古典」、自分の考えを適切に表現する力をみる「表現」の各分野から出題があります。

【社会】
地図、統計資料などを活用した思考力・判断力・表現力をみる「地理的分野」、古代〜近現代の歴史資料を読み解く思考力・判断力・表現力をみる「歴史的分野」、政治・経済・現代社会の諸課題に関する資料を活用して思考力・判断力・表現力をみる「公民的分野」の各分野から出題があります。

【数学】
四則計算、二次方程式、因数分解などの基礎的な力をみる「数と式」、平面図形・空間図形の基礎的な知識・理解や証明で論理的な考察力などをみる「図形」、比例・一次関数・関数などの基礎的な知識・理解力や表・グラフの考察力などをみる「関数」、ヒストグラム・代表値で資料を読み解く力、確率などの基礎的な知識・理解をみる「資料の活用」の各分野から出題があります。

【理科】
実験を通じて得られた結果から規則性を見いだす力や、求める結果を得るための実験を計画する力などをみる「物理的領域」、物質の性質を確認する実験・計測・考察や、原子・分子の視点から現象をとらえる力などをみる「化学的領域」、人体など動物の体の仕組みや植物の性質などを実験や観察で分析・解釈する力などをみる「生物的領域」、太陽の観察・実験や、地震の記録の分析などから自然現象の原因などを考察する力などをみる「地学的領域」の各分野から出題があります。

【英語】
まとまりのある英語の文章を聞いて、具体的な内容やテーマを聞き取る力などをみる「聞くこと、の領域」、自分の考えを英語で表現する力などをみる「書くこと・話すこと、の領域」、会話の内容を的確に読み取り、読み取った内容の要点を整理する力などをみる「読むこと、の領域」の各分野から出題があります。

なお、合格を決めるための入試の点数の計算方法は、5教科各60点満点の5教科の合計点に0.7を掛けます。内申点よりウエートが高くなっていますが、点数が伸びなくても内申点が高ければある程度、補うことができます。

志望校合格へのポイント

入学試験は基礎的な知識・理解を問う問題が中心です。あわせて、内申点も重視されるので日々の授業を大切にしましょう。

その中で、日田高校のような進学校を目指すのであれば、定期テストの準備学習と事後のやり直し学習を徹底し、定期テストで安定的に学年上位の成績を取るように中学1年の時点から取り組むことです。

特に、内申点は中学3年次の成績の比重が高いので、学校から提供される高校受験教材は完璧に仕上げましょう。このことが、日田高校合格だけにとどまらず、大学入試への土台づくりになります。

まとめ

日田高校は創立100年の歴史と文化があり、さらに、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校で進学・就職に有利な理数系の教育に力を入れているといった特色があるので、入学後に目標を持てる高校といえます。

国際的な舞台で活躍する理数系の人材を育成するために英語教育にも力を入れており、海外への進学も望めます。

一方、多くの生徒が大分県を含む九州エリアの大学・専門学校に進学していることから、高校卒業後も地元で学び、活躍したいという生徒にとっても目指しやすい高校でしょう。

大分県の公立高校の中でも進学校として有名ですが、偏差値57、県内の公立高校中8位、私立を併せると17位と難関校といわれるほどではなく、少子化の影響か、近年は定員割れにもなっている側面もあります。

中学校の授業をきちんと理解して、定期テストへの準備をしっかり行って上位の成績を維持すれば、受験勉強で苦しい思いをすることはないでしょう。

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杉山健司
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杉山健司(学習塾講師)

杉山学習塾

生徒一人一人の個性にあわせて『勉強の処方箋』を用意する、きめ細かな個別指導を行っています。的確な指導で勉強の楽しさを知り、学習意欲が備わった生徒はどんな勉強をしたいかを自発的に考え、急速に成長します。

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