大分県内の高校の推薦入試情報まとめ。倍率、入試情報

大分県内の高校への推薦入試では、どこの高校がどのような要件で募集をしているのか。また、その募集の対象となり合格するためには何が必要なのかについてまとめています。各高校により特徴を持った推薦枠について解説します。

大分県内における推薦入試

高校の入試には公立・私立ともに一般入試と推薦入試があります。
推薦入試は基本的に中学校の推薦書が必要です。中学校の推薦書がもらえなければ推薦入試を受けることはできません。

ただ、大分県では私立の岩田高校、福徳学院のように「自己推薦」も出願条件に設けている高校もあります。
大分県では私立の岩田高校、福徳学院のように「自己推薦」も出願条件に設けている高校もあります。自己推薦の場合、自己推薦書、志望書などを自分で書いて志望校に提出します。

①大分県の公立高校の推薦入試

大分県の公立高校の推薦入試は「推薦入試A」と「推薦入試B」に分かれます。原則1校1学科（1部）に限られ、推薦入試A、推薦入試Bいずれかの合格が内定した場合、一般入試への出願はできません。

・推薦入試A
推薦入試Aは、別府翔青高校グローバルコミュニケーション科、大分舞鶴高校理数科、芸術緑丘高校音楽科・美術科が実施しています。

推薦要件を見みると（「令和4年度 大分県立高等学校入学者選抜実施要項）、
別府翔青高校グローバルコミュニケーション科……学習意欲が旺盛で、国際理解や外国語の学習に対する意欲と適性を持つ者

大分舞鶴高校理数科……最先端で高度な科学に対する好奇心が強く、課題研究や国内外の科学交流など探求活動に主体的に取り組む意欲がある者

芸術緑丘高校音楽科・美術科……音楽、美術への「適性を有し」、「幅広い興味関心を有し、深く学びたいという意欲のある者

上記のように各校に特色が見られます。

・推薦入試B
公立高校の推薦入試Bは、推薦入試A方式の実施校以外の高校、学科で実施されます。
スポーツ活動、文化活動、その他の活動において成果を収めていることが推薦要件となります。推薦要件の詳細は各高校で定めています。

例えば、スポーツについては「全国大会・九州大会またはそれに準じる大会に出場した者」、文化活動については「県レベル以上のコンクールにおいて、優れた成績をおさめた者」、また「社会福祉体験活動やボランティア活動等に積極的に参加した者」など、各高校による推薦要件はさまざまです。

②大分県の私立高校の推薦入試

私立高校にも一般入試と推薦入試があります。
公立高校を第一志望とする生徒が滑り止めで私立高校を受験する場合は、一般入試になります。

私立高校の推薦入試は1校のみの受験、つまり「専願」になります。専願で受験して合格したら必ずその学校に入学しなければなりません。

この点は各校の推薦入試の要項に、例えば「合格後に本校への入学を約束できる者」（岩田）、「推薦試験に合格した者は、必ず入学しなければなりません」（大分）、「本校を専願とする者」（藤蔭）など明記されています。

推薦入試の試験内容は？

推薦入試の試験内容を見てみましょう。
大分県の公立高校の推薦入試では、おもに調査書（内申書）と面接、小論文などが総合的に評価され合否が判定されます。その際の配点比率は、一般的に、調査書（内申点）が50％、面接25％、小論文が25％程度とされています。

私立高校の場合は各校・各科によって、試験内容はさまざまです。面接のみの学校もありますし、国語・数学の2科目、あるいは、英語・国語・数学の3科目の筆記試験がある高校、実技試験がある高校など各校・各科によって違っています。

推薦入試のある高校

推薦入試のある高校
大分県の公立高校で推薦入試のある高校を見ていきましょう。

①公立高校

大分県教育委員会が発表した「令和4年度推薦入試等志願者状況について」によれば、大分県の公立高校で推薦入学のある高校は次のようになります。黄色のマークをつけたところは募集人員に対して志願者数が上回っている高校の学科です。

【全日制】

定時制

この表を見ると、大分上野丘、大分舞鶴、大分工業など偏差値の高い高校では推薦入試の倍率が高い傾向であることがわかります。他の高校の倍率は高くはありませんが、先にもお話ししたように推薦入試を受験するには中学校の推薦書が必要です。推薦書がもらえなければ試験を受けることができません。

②私立高校

次に大分県の私立高校の推薦入試を見ていきましょう。ただ私立の場合、各学校・各学科の募集定員は公表していますが、志願者数などは公表されていません。ここでは、各私立高校の入学試験要項をもとに募集定員と試験科目を一覧にしてあります。

大分県高校推薦入試の倍率

大分県の高校の推薦入試は、公立高校では偏差値の高い高校で高倍率が見られますが、公立・私立ともに全体的には高い倍率ではありません。しかし、高校の推薦入試は、推薦書を出す中学校側に基準があり、推薦を受ける高校側にも基準があります。高校の推薦入試は中学校の推薦書をもらえるかどうかが鍵になります。

そして、推薦入試の判定に大きく関わるのが調査書（内申書）の内申点です。内申点の中心になるのは定期テストの点数ですから、推薦入試を狙うのであれば定期テストへの取り組みが重要になります。

推薦入試合格のポイント

推薦入試の合否は、基本的には調査書（内申書）、面接、小論文の総合的な評価で決まります。
調査書（内申書）の内容を良くするために一番効果的なのは、定期テストでよい点を取ることです。定期テストの点数は調査書（内申書）の内申点に大きく影響します。また、日頃の授業態度はもちろんですが、とくに出欠状況は重要です。欠席や遅刻が多い場合、たとえ成績がよくても不利になる可能性があります。

推薦入試の面接では服装や態度も大切です。面接の配点比率は25％程度とされていますが、高校の面接担当者と直接に会って話をするわけですから、面接時の印象が悪いのは損になります。
面接での質問はさまざまですが、特に重要になるのは志望動機です。なぜその高校に入りたいのか、高校側が一番確認したいのはこの点です。入試前に自分の志望動機をはっきり伝えられるよう整理しておくことが大切です。

小論文については、文字数は400～600字程度が多く、出題内容はさまざまです。あるテーマについて自分の考えを書くことになりますが、そのテーマについて、「自分はどう思うか」「なぜそう思うか」「自分はどうしたか（あるいは、どうしたいか）」、この3点を考えて書くことがポイントになります。

まとめ

大分県の公立高校の推薦入試は、「推薦入試A」と「推薦入試B」に分かれます。推薦入試Aは、別府翔青高校グローバルコミュニケーション科、大分舞鶴高校理数科、芸術緑丘高校音楽科・美術科が実施しています。

推薦入試Bは、スポーツ活動、文化活動、その他の活動において成果を収めていることが推薦要件となり、推薦入試A方式の実施校以外の高校、学科で実施されます。そして、公立高校の推薦入試は、原則1校1学科（1部）です。

私立高校の場合は、推薦入試は1校のみの受験（専願）です。専願で受験し合格した場合、必ずその学校に入学しなければなりません。

公立、私立高校ともに推薦入試は、おもに調査書（内申書）と面接、小論文の総合評価によって合否が決まります。そして、調査書（内申書）で重要になるのは内申点です。そして、内申点を上げるには、定期テストでよい点を取ることが大切になります。