原材料と製造法にこだわったパンを低価格で提供し、地域の人たちを笑顔に（2/3）

地元の商店を盛り上げるため、近隣の飲食店とコラボメニューを開発

　礒﨑さんのもとでは、店頭だけでなく大分市内の学校や高齢者施設でも出張販売。また、地元のサッカーチーム「ヴェルスパ大分」の試合会場や地元のイベントなどに出店することもあり、すでに「町のパン屋さん」として、多くの人たちから知られる存在です。

　「パンの製造・販売を通じ、地域に貢献していくことが私の夢であり、目標です」と礒﨑さん。その第一歩として、コロナ禍で活気を失っていた地元の商店を盛り上げるため、近隣の飲食店とともにコラボメニューを開発することにしました。

　「隣のお弁当屋さんに声をかけ、そのお店の看板メニューである黒毛和牛ハンバーグを使ったハンバーガーを作りました。数量限定で売り出したところ、たくさんの人が買いに来てくれ、あっという間に完売。まちのいろんなお店が一体となって盛り上がっていけたらと、第2弾も検討しているところです」

　お店のイートインスペースを近隣の人たちに交流の場として使ってもらうことも計画しており、ワークショップや展示会などを開催していく予定です。

　さらに、天候などの影響で売れ残ってしまった「ロスパン」の対策も目下の課題です。「これまでは子どもや高齢者の施設にお持ちしていましたが、毎日十分な数のロスパンが出るわけではないため、難しく感じていました」と礒﨑さん。そこで、余ってしまったパンを冷凍し、「rebake（リベイク）」という通販サイトを通じ、再販売することに。評判がよければ、販路を広げていきたいと力を込めます。

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