現場で培った経験を活かし、信頼第一で補修作業を行う（2/3）

引っ越し会社での経験をふまえ、お客様の喜ぶ顔を見るために

　本田さんは、大分市生まれ。楊志館高等学校を卒業した本田さんは、18歳から九電工の下請け会社で働き、その後、飲食店やパチンコ店で働いた後、24歳で大手引っ越し会社へ就職。
　
　現場や営業などで経験を重ね、さらに技術を磨くために、現場で引っ越しの技術を徹底して浸透させるマイスター制度に挑戦。本田さんが取得したこのマイスター制度『講師』は、全国の6000人ほどの社員の中でも約50人しかいないほど希少で、引っ越しにまつわる高度な知識と技術を要するものです。
　「梱包や運搬についての知識から、高級食器や家具を運ぶ際の注意点、荷物を持った時の重力を考えた顔の向き、運搬する時に何かあると困るので、車両のエンジンの構造まで、引っ越しにまつわるあらゆる知識を要します」。
　当時、九州でそのマイスター制度『講師』をもっていたのは、わずか3人。当然、現場に立って社員の教育の仕事を任されることも多々あり、月のうち遠方への出張もかなりの頻度であったといいます。

　「そんな忙しい中でも、現場でお客様と触れ合う仕事が好きで、喜んで頂いた顔を直接見られることで、やりがいを感じていました」と微笑む本田さん。当然、技能に応じて昇格もあり、管理職になり、大分支社でのNo.2というポジションに就くことに。「お客様と触れ合う現場が好きだったので、内勤での事務仕事は肌に合わないなと思いながら過ごしていました」。さらに、これまで家族との時間を削ってまで仕事の時間にあててきた本田さんは、もっと家族で過ごす時間をもちたいという思いも強くありました。

　そんな時に、仕事を通じて出会ったのが、フランチャイズの修繕会社「トータルリペア」の仕事。自身が引っ越し作業をしていた時や、管理職になってからも現場で目の当たりにした、住宅の細かな補修作業という理想の専門的な仕事を見つけたことから、その仕事に運命を感じます。
　引っ越し作業をしていて、「まさにこれまで『あったらいいのになぁ』と思っていた仕事でした。現場でお客様と直接接して、お困りごとを解決することで、喜んで頂く顔が見たいという思いもありましたし、現場で積んだ経験を活かすことができると確信しました」。

　そんな覚悟から、19年務めた会社を退職し、「トータルリペア HONDA」を開いたのです。

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