家は周囲への影響と住む人の品格を表すもの
川井秀一・京都大学名誉教授の研究論文より要約、
テーマは「スギ材の空気浄化機能について」です。
木材、特にスギ材には優れた空気浄化機能があり、木材の内装仕上げによって施主や利用者から「良く眠れるようになった」「喘息が軽快した」「アトピーのかゆみがなくなった」「風邪をひきにくくなった」という声が聞かれる。
「光触媒材料の空気浄化性試験方法」に準拠し、汚染物質の濃度差の経時変化を測定した実験データをみると、スギ材の場合には測定初期段階では二酸化窒素の吸収量が約70%に及んでいる。
その後、この吸収量は漸減し、24時間後には20%程度まで低下するが、以後、この値を長く保持する。
さらに、スギ材には、オゾンやホルムアルデヒドの浄化能力もあることが確認された。
さらに、これらの成分には産地の影響や加工時の乾燥温度などの影響を強く受けることが実験的に明らかにされている。
例えば、伐採されたスギ材の二酸化窒素の吸収能は天然乾燥、低温(45°C)、中温(60°C)、及び高温(100°C以上)乾燥の順に低下する。
乾燥温度が高くなるに従い、揮発性有機化合物(VOC)である抽出成分が多くスギ材内から失われるためである。
このように種々の温度で乾燥されたスギ材にアルコール・ベンゼンで脱抽出成分処理を施すと、乾燥温度の違いに由来する抽出成分の影響が認められなくなる結果もまたこれらの推定を強く支持している。
詳しくはホームページ「あがの家・創生プロジェクト」をご覧ください。