忘れ去られた地震対策(2)

杉田昌穂

杉田昌穂

テーマ:英才教育

さて大学を卒業して学習塾を始めることになるのですが、やはり地学関係の学習には力を入れます。必ず生徒を連れて現場に行きます。そこであることに気づきました。活断層の真上を住宅開発しているということです。
奈良県の中西部、大阪府との境には二上山という山があります。火成岩が多く取れるので数年に一度生徒を連れて行く場所ですが、地学系のガイドブックに断層が観察できる場所として紹介されていた場所がありました。ある時その場所に行くと宅地造成されていました。おかげで断層がはっきり見えてありがたかったのですが、当然疑問がわきます。「活断層の真上に家を建てていいのかな?」ここが宅地造成されて20年以上たちますが、航空写真を見ると売れ残っていると思われる空き地が多くあります。

これ以来、断層や土地の状況と住宅開発の関係を注意深く観察するようになりました。断層のない場所や、断層があっても大きく動かないと予想できる場所は住宅公団(住宅都市整備公団)や大手開発業者が買い占めて住宅開発する。するとその周りを中小企業が少しずつ開発する。という構造になっているようです。当然専門家ですから皆さんそこら辺は考えておられる。問題はその仕組みを分かっていない人たちがいい加減な土地を買い、家を建てているわけです。いい場所は当然地価が高いわけですから、貧乏人はいい加減なところに家を建てることになるわけです。(ある人が、「このあたりは地価が高いから、いい場所だろう。」と考えてと土地を買ったという話を聞いたことがあります。ほぼ正解だと思います。)ただ気になるのはお金があると推測できる人なのに危険な場所に家を建てている場合があることです。先祖代々受け継いできた土地ならばやむを得ないのですが、そうでもないのに、危険な場所だと知らずに家を建てていると思われるのを見ると、とても気になります。

昔は土地の情報などはなかなか手に入らないものでしたが、現代はネットで簡単に手に入ります。代表的なのは地形図や地質図です。私が若い頃は京都の東本願寺近くに「小林地図専門店」があり、ここで買いました。すべての地図を買えるのは、関西ではここだけだったようです。大阪駅前にあった旭屋書店本店でもそれほどそろっていませんでした。

地図がネットで手に入るのは今や常識です。なかでも国土地理院地図がネットで手に入り、無料でプリントアウトできるのはありがたいことです。もしご存じない方があるようでしたら、「地理院地図」と検索すれば出てきます。地形の傾斜も簡単に分かります。昔は等高線の幅を見て傾斜の様子を想像していましたが、便利になったものです。

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杉田昌穂
専門家

杉田昌穂(教師)

青穂塾(せいすいじゅく)

読み聞かせ、野外体験を重視し、勉強を楽しめる子どもへと育みます。物事に興味を持ち、小さな頃からコツコツ取り組む姿勢を身につけた子どもは、自然と高度な課題にも取り組み、努力を続けるようになります。

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