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1日1ミリでいいから前へ「現状維持は衰退を意味する」

村藤正

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テーマ:デザイン経営

1日1ミリでいいから前へ「停滞は衰退を意味する」

現状維持は衰退を意味する(福沢諭吉)

時計が動いてる以上、企業も人も進化しなくてはいけません。福沢諭吉の「学問のすすめ」5編に出てくる言葉で、「世の中では停滞しているものはなく、前に進むか後ろに退くかのどちらか」とあります。 何も行動しなければ、現状維持ではなく、日々進歩する世の中に遅れをとってしまいます。
時間は無常に過ぎていくもので、決して「時計が止まっている企業」や「時計が止まっている人」にならないようにしなくてはなりません。

スマートフォンが登場したのはいつ?

2007年に当時、Apple社のミュージックプレーヤーだった「iPod」に通話機能が追加され「iPhone」が登場しました。翌年の2008年にはAndroid端末も登場し、それらは「スマートフォン」と呼ばれて爆発的に普及しました。さらに電子決済(スマホ決済)機能などのアプリが搭載されてもはや日常的に普及しています。
電車内の乗客のほとんどはスマートフォンをいじっているという異様な光景にも表れています。「時代を見る」ということは「その時代の人を見る」という意味でもあります。
現在、スマートフォンの日本国内普及率は約91%ですが、スマートフォンが登場したのは、わずか17年前のことです。
このような社会になるとは誰が想像できたでしょう。
そして連動するかのようにスマートフォン関連やデジタル関連のビジネスも増大し、今も拡大しています。

過去は未来への単なるヒントでしかない

時間や時代のスピードに合わせて企業も人も成長・進化しなくてはいけません。
過去の実績をやたらと振りかざすだけでは「今を生きていない」ということにもなりますし、時代のせいにして「デジタルは苦手だ」という言動も「今を生きていない」「逃げ言葉」だと捉えられてしまいます。
「過去」はあくまでベース(土台)であって、大事なのは「今」と「これから」です。
「過去」は「今」と「これから」を考える上でのヒントでしかありません。

1日1ミリ、1年3メートル65センチ

「リスキリング」というワードが昨今、目立ってくるようになりました。リスキリングとは、スキルを向上させるために再開発・再教育・再び勉強することです。
「昨日の自分より、1ミリでもいいから進化すること」とスタッフには進言しています。
1日1ミリ...継続すれば1年で3メートル65センチも進化します。その時には、去年の自分よりもずいぶんと進化できたと実感できるかもしれません。

進化の方法は決して教わるものではなく、自身で考えることこそが重要だと考えます。
ひょっとしたら手探りで何していいか分からない時間があるかもしれませんが、そういった本気で悩む時間も進化の過程では必要だと考えます。

「現状維持は衰退を意味する」という言葉にもあるように、もし1年後に過去と同じレベルであったならば「進化」とは逆の言葉になってしまいます。

企業も人も、決して時計は止めないように...

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村藤正
専門家

村藤正(デザイン経営コンサルタント)

オフィス レイ

企業や店舗のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を定義し、ユーザー目線によるデザイン経営で魅力を効果的に発信。決してカタチから入らず、時代の変化に柔軟に沿った戦略で、伝わるデザインを展開します。

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