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第106回「台風とお墓」

本村秀昭

本村秀昭




こんにちは、西部霊苑です。お墓参りや季節のことなど、何かのお役にたてる情報を発信していければと思います。
さて今年も梅雨、そして台風が多く発生する時期となってきました。
今回は台風シーズンとお墓についてお話させていただこうと思います。

【台風によるお墓の影響】

屋外にあるお墓は台風の暴風と大雨の影響を強く受けることになります。
風により落ち葉や小枝、ごみなどが区画を分ける外柵の内側に溜まってしまったり、強風で飛ばされてきたものがぶつかってお墓にひびが入ってしまう、棹石や墓誌が倒れてしまったり被害が出てしまうこともあります。
または筒状の花立の部分やろうそく立てが飛ばされて失くなってしまうこともあります。
台風通過後のお墓参りでは普段のお参り、お掃除に加え、こうした台風での被害が出ていないかにも注意を払って確認をしておくとよいかと思います。

【棹石や墓誌に被害が倒れてしまったら】

お墓の棹石や墓誌が強い風や飛んできたものに当たって倒れてしまうと、かなり重量がありますので自分たちで元の位置に戻すのが難しいこともあります。
無理に動かすと怪我をしてしまったり、他の部位にぶつけて墓石が欠けてしまうなど余計に被害が増えてしまうこともあります。
作業が難しいと判断した場合は無理をせず、お墓を扱う石材店などへの作業を依頼を検討するとよいかと思います。

【水漏れも確認】

台風や長雨で大量の雨が降ると通常より多くの水がお墓の上部に溜まり、普段の雨では問題がない場合でもお墓のカロート(納骨室)内に浸水が起こってしまうことがあります。
このような降水量が多かった日の後にはカロートの扉を開けて内部も確認しておきましょう。
水漏れがあった場合は布などでふき取ったあとに換気をします。通常の雨の際にも雨漏りがないかも確認し、大丈夫であればそれほど問題がないかと思いますが、普段の雨から内部に水が確認できるようであれば石材店に相談し水漏れ対策を依頼するのがよいでしょう。

【台風前にも対策を】

大きな台風が来ると事前にわかっている場合は対策をしておきましょう。
お供えをしている造花や花立、ろうそく立てなど風で飛びやすいものは片付けておくとよいかと思います。

【お墓の保険】

お墓にも車両や家財のように保険があります。
お墓に大きな被害があった場合、修理にもまとまった費用がかかります。
風当たりが強い場所や崖の近くなどの台風の被害が出やすい場所にお墓があり、不安があれば、こうした保険の加入の検討もよいかもしれません。

【台風直後のお墓参り】

台風には限りませんが雨が降った直後のお墓参りでは足元に注意をするようにしましょう。
お墓の足元が御影石やタイルになっている場所では滑りやすくなっている場合があります。
また梅雨の時期では苔などに足を取られ、転倒して怪我をする危険ももあります。
強い風によってごみや落ち葉が普段より溜まっていることもありますので、お掃除の準備もされておくとよいかと思います。

それでは次回コラムもよろしくお願いします。


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本村秀昭
専門家

本村秀昭(霊園業)

公益社団法人 西部霊苑

お墓ディレクター1級資格者として、お客様お一人おひとりに的確なアドバイスをお届けできます。

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