第115回「春のお彼岸」
こんにちは、西部霊苑です。
お墓参りや季節のことなど、何かのお役にたてる情報を発信していければと思います。
今回は「弔い上げ」についてあらためてお話していきたいと思います。
【弔い上げ】
三十三回忌、五十回忌などの年忌法要を目安に個人の供養のための法事の終わりの行事を弔い上げと言います。
弔い上げは神道や仏教やにおいて亡くなって33年立つと故人の霊がご先祖様として、または仏様となる、生前の罪がすべて許され極楽浄土に行くことが出来るといった考えから来ています。
三十三回忌、五十回忌といったタイミングは宗派や地域、またはお寺ごとによって異なる場合もあり、短い場合では十七回忌、その他にも二十五回忌をを弔い上げとすることもあるようです。
また日蓮宗では弔い上げという考え方がなく、他の宗派にあわせ三十三回忌に年忌法要を終わらせるというだけの場合もあります。
【弔い上げで行うこと】
弔い上げは故人への最後の法事として行うものですので、親族などで集まって行います。
通常のお墓参りは落ち着いた平服で行うことが多いかと思いますが、弔い上げの際は喪服で行うことが多いようです。
まずは施主の挨拶、そしてお経をあげていただきます。
弔い上げに合わせ骨壺の遺骨をお寺などで合祀、またはお墓の下の部分のカロート(納骨室)の白砂に巻きます。
カロートの広さに余裕がある場合、そのまま骨壺に残しても問題ないようです。遺骨を出した骨壺はそのまま細かく砕いて燃えないごみとして出してもかまいません。
遺骨を入れていた特別なものなのでということでお寺に引き取ってもらうことも出来る場合もあります。
弔い上げは故人の霊が仏様となる、極楽浄土に行くことが出来るなど喜ばしいことである、慶事として行う考え方もあります。
読経などお墓での集まりののち、会食などのお祝いの席を設けることもあります。
【永代供養の期間】
納骨堂などでの永代供養の期間もこうした弔い上げの考え方と同じようなものになっています。
それぞれの永代供養の契約によって異なりますが、17年や33年を区切りとして遺骨は合祀とされます。
【弔い上げの参加マナー】
弔い上げに参加する場合、当日の服装、持参するものなどについても気をつけたいところとなります。
服装に関しては上でも触れたように通常のお墓まいりよりもあらたまった行事ですので、おちつた平服より喪服が好まれることも多いので施主と事前に相談して合わせるようにしましょう。
また当日数珠と香典などについても持参するようにします。
お供えものについては当日お供えし、その後参列者で分けて持ち帰れるようなものを選ぶことがよいかと思います。
いかがでしたか。
弔い上げは故人に対する最後の法事であるとともに個々の故人からご先祖様の霊となる、極楽浄土に行くことが出来る、仏様となる、など喜ばしいことであると考えられる行事です。
あらためて親族の方と故人を偲ぶ繋がりの場としていただければと思います。それではまた次回コラムもよろしくお願いいたします。