2)メッキ鋼板・・・トタン板
アルミ-亜鉛合金メッキ鋼板
ちょつと、聞き慣れない言葉ですが 通称ガルバリウム鋼板・ガルバと呼んでいる人が
多いのが現状です。
これは、商品名です。旧大同鋼板(現:日鉄住金鋼板)がつけた商品名です。
同じ商品で、アルジンク鋼板(旧住友金属建材)という呼称もありましたが、
太陽製鋼・大同鋼板とが、合併し日鉄鋼板となりそれに、住友金属建材が合併したため
ガルバリウム鋼板が、統一の商品名となりました。
正式名称は、アルミ55%-亜鉛合金メッキ鋼板です。
実は、このアルミ55%-亜鉛合金メッキ鋼板(以下ガルバリウム鋼板)が世に出る過程の中で
アルミ5%-亜鉛合金メッキ鋼板(ガルファン鋼板)が、ガルファンカラー鋼板として世に出ていた
時期もありました。しかし、よりよいメッキ板のガルバリウム鋼板に取って代わられました。
酸性雨の台頭により、より酸性雨に強い鋼板が求められたためと考えられます。
ガルバリウム鋼板は、屋外での耐候性に優れているので、屋根材や外部ダクトに用いられることがあります。
亜鉛メッキ鋼板より高級品と思われがちですが、代替品とはなりません。必ずしも同等以上というわけではありません。
というのは、
※ガルバリウム鋼板は酸性に強く、アルカリ性に弱い。
※亜鉛鉄板はアルカリ性に強く、酸性に弱い。
という理由からです。
ただし、通常の使用環境においては、亜鉛鉄板に比べ、ガルバリウム鋼板は一般的に3倍以上の耐久性といわています。
使用上の注意
通常の亜鉛めっき鋼板に比べて若干加工性が劣るため(メッキ層にアルミを含むため硬くなる)、ロール・プレス加工時にはスプリングバック等に注意が必要です。
半田付けは、無理で蝋付けが最良です。溶接も可能ですが、工夫が必要です。
施工時にモルタル・コンクリート等のアルカリ性の素材と接触するとめっき面が変色・変質するため注意が必要です。
また、常に水につかったり、結露が多い場所では、ガルバリウム鋼板でも赤錆が発生しやすくなります。
こういう場合は、メーカー保証外となるようです。
この鋼板には、仕上げ材が塗装されているため後塗装は事前にテストを行ってから実施してください。
出来るだけメーカー製造のカラー塗装鋼板を用いてください。
施工にあたり、酢酸・アミン系のコーキング剤はメッキを痛めるため、非酢酸タイプのシリコン系のコーキング剤を使用することが望ましいといわれています。
次のコラムへ続く