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小島岳史プロはテレビ宮崎が厳正なる審査をした登録専門家です

今度は全自動人工膝関節ロボットを導入したお話

小島岳史

小島岳史

CUVIS
2台目ロボットCUVISさんです。
たくさんコラム書きますといってはや11ヶ月がたちました。年をとると時間が経つのが早い!
今回は当院2台目の新しいロボットについてです。


2021年に当院では宮崎県で1台目となる人工関節支援ロボットを導入しました。2025年末現在で1000件以上のロボット手術をおこない、患者様には色々なメリット(出血量が少ない、入院期間が短い、痛みが少ない、人工関節設置ミスがないなど)があることがわかりました。そこで院長が今度は2025年11月に日本初となる全自動人工関節ロボットを導入いたしましたので、ご報告いたします。

1,全自動って?

1台目のロボットはあくまで人がメインでロボットが医師を支援するという形式でしたが、2台目のロボは医師の手を離れボタンひとつでまさに全自動で骨を切削していくものです。骨を切り終わったあとの仕上げの工程と人工関節設置を医師が行うというもので、術者は医師かロボットか?という議論がまきおこりそうです。

2,メリットは?

手術中に医師はロボットの動きをみて、間違いなく設計図通りに骨が切れているかを確認するだけで、実際に手を動かすことはありません。医師が疲れないということが最大のメリットかもしれません。ということは今まで、体力がなくなってメスを置いてきた熟練の整形外科医や、非力な女性医師でも長く人工関節手術に携わることができると思われます。くわえて手術の機械出しの看護師さんたちも手術中にヒマな時間ができるため、体力温存できるかもしれません。

3,デメリットは?

全自動ロボットでミスがあっては困りますので、ロボットも慎重に骨を切っていきます。そのため1台目のロボットよりも手術時間が15分程度長くなってしまいます。人工関節手術は手術時間が延びればそれだけ感染率が上昇しますので、デメリットとなりそうです。

4,全自動ロボットの今後は?

手術時間や設置精度について、データを蓄積していき世に広めていくことが日本初導入病院の責務と思っています。頑張って学会等でアピールしていきます。
ウワサでは3台目を導入しようか院長が迷っているらしい・・・

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小島岳史
専門家

小島岳史(整形外科専門医)

医療法人社団橘会 橘病院

3D設計図と、それに連携して動く自動ブレーキ機能付きロボットアームからなる人工関節手術支援ロボット「Mako(メイコー)」を駆使することで、人工股関節置換術の精度と安全性を高め、患者を笑顔へと導く。

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