浅縹色(あさはなだいろ)
おはようモーニング!
今日の日本の伝統色は露草色(つゆくさいろ)です。
露草色(つゆくさいろ)とは、早朝に咲く露草(つゆくさ)の花にちなんだ明るい薄青色のことです。
露草はツユクサ科の一年草で、日本各地の路傍や小川のほとりに群生しています。
花や葉の汁を布に摺りつけて染めたことから、古名を『着き草』と呼ばれ、『月草』『鴨頭草』とも書かれました。万葉の時代には摺染(すりぞめ)に。
また簡単に脱色できる特性から、現在でも友禅や紋染の下絵作業に用いられています。
ちなみに、色が落ちやすい特性から、露草は「うつろう」「消える」などに掛かる枕詞(まくらことば)となりました。
七十二候では、1月25日〜1月29日頃を水沢腹堅 (さわみずこおりつめる)と言います。
七十二候が大寒の次候に変わり、厳しい寒さで沢の水さえも凍る頃となりました。
大気の冷えがまさに底となるこの時期、池や沼の水面の氷は、溶けたり凍ったりを繰り返しながら厚みを増していきます。
その年の最低気温が観測されるのも、この頃が一番多く、氷点下に達する地域も多くみられます。
ちなみに、寒さの日本記録は−41℃で、明治35年1月25日に旭川市で観測されました。
反対に、暑さの日本記録は、平成30年7月23日に埼玉県熊谷市で観測された41.1℃です。
七十二候
1月30日〜2月3日頃を七十二候では、鶏始乳 (にわとりはじめてとやにつく)と言います。
七十二候が大寒の末候に変わり、春の気配を感じた鶏が卵を産み始める頃となりました。
「乳す」は、鳥が卵を産むという意味です。
養鶏が中心となった現代では分かりづらい状況となってしまいましたが、本来、鶏の産卵期は春から初夏にかけてで、卵はその時期にしか生まれない貴重品でした。
今は季節を問わず店頭に並ぶため、旬の感覚は希薄ですが、卵の旬は2~4月。
春の卵は、母体の中でゆっくり時間をかけて成熟していくため、栄養価が高くなるといわれています。
ただし、これは有精卵の場合のみで、無精卵は一年中、味わいや質に変化はありません。
かつては時を告げる鳥として神聖視されてきた鶏。
時計のない時代、雄鶏特有の甲高い鳴き声は、朝の訪れを知る手だてとされてきました。
「一番鳥 = 明け方に最も早く鳴く鶏」は、丑の刻(午前2時)
「二番鳥 = 夜明けに一番鳥の次に鳴く鶏」は、虎の刻(午前4時)に鳴く
とされ、農家のお嫁さんはその声を聞いて起き出し、竃を炊きつけ、朝の準備をしたそうです。
鶏は夜明けを知らせるため、古来より、神や精霊の時間である夜と、人間の活動する昼との境目を告げる霊鳥だと考えられてきました。
そんなことからも、鶏は長い冬の終わりを告げるのにふさわしい動物と言えそうです。
ところで今回の候は、七十二候の最後の候で、2月4日頃の立春からは「東風氷を解かす」という第一候に変わります。
ようやく春がやってきますね。
2月2日今日は何の日
それでは続きをどうぞ!