紅消鼠色(べにけしねずみいろ)
今日の日本の伝統色は伽羅色です。
伽羅色とは、赤味がかった暗い黄褐色のことです。
伽羅茶とも呼ばれます。
ちなみに伽羅とはサンスクリット語で黒を意味するキヤラから漢訳された言葉です。
香木の一つに、沈香と呼ばれるものがあります。
ジンチョウゲ科の植物、沈香木が原料となるもので、その中でも上質なものをとくに伽羅といいます。
伽羅は日本では中世以来、香として有名ですが、染色名として登場するのは比較的あたらしい部類に入ります。
江戸時代中期には、伽羅色は伽羅茶とも呼ばれ、伽羅煤竹という色名も見受けられます。