塗料メーカーのスズカファイン(株)さんへ塗料のカタログを頂きに来ています。
遮熱塗料(高日射反射率塗料)とは、太陽光による温度上昇を抑制する塗料のことです。
そのメカニズムは?(スズカファイン株式会社 遮熱塗料シリーズカタログより抜粋)
地表に到達する太陽光のエネルギー分布
■太陽光線のエネルギー分布曲線(「建築設計資料集成」環境1 丸善)
太陽光の波長は、紫外線領域・可視領域・近赤外線領域の3つに分類されます。太陽光は、物質に吸収されることで熱に変換され、物質の温度を上昇させます。
塗膜の反射率
遮熱塗料(高日射反射率塗料)は、一般屋根用塗料に比べ近赤外線領域の光を高いレベルで反射するため、太陽光による温度上昇を抑制します。(同色の場合、可視光線領域は同じ反射率です。)
温度上昇抑制効果の原理
近赤外線反射型顔料と中空セラミックバルーンを使用することで近赤外線を効率よく反射し、熱の発生を抑えます。
また、中空セラミックバルーンを添加することで熱伝導を抑制し、外部からの熱影響も受けにくくしています。
更に、反射性能を付与した専用下塗りを使用することで、塗膜全体の遮熱効果をより一層向上させています。
中空セラミックバルーンの効果
■セラミックバルーンと一般顔料の反射メカニズム
一般顔料は表面のみで光を反射し、顔料が光エネルギーを吸収することにより熱へと変換させて温度が上昇します。
それに対し中空セラミックバルーンは、屈折率の差によりその内面等での反射もあるため、反射特性が向上し、温度の上昇が抑制されます。また、中空構造であるために熱伝導効率が低く、塗膜自体の熱伝導率も低くなり、相乗効果に遮熱効果を向上させます。
サーモグラフィーで見る遮熱の効果
クールトップSiスーパー仕様による省エネルギー効果シミュレー
上記条件で、シミュレーションした結果、下記数値となります。
(シミュレーションは、建築物内部及び外部熱収支が均等状態であると仮定した上での理論計算です。)
削減電気料・CO2削減量は月間稼働日数(22日)で計算。
1kwh当たりの電気料金を15円として計算。
夏期最大日射量を1日平均5時間として計算。
CO2換算削減量は、1kwh=0.378[kgCO2/kwh]として3.1トン/月削減に相当します。
(平成12年度施行令で定める排出係数による。)