屋根の塗装の際の注意点2
第1回目は屋根の塗装をする前の基礎知識になります。
お宅の屋根はなんですか?
『なに使ってるかわからない』そんな方が大半かと思います。
ごくまれに詳しいお客様に、『うちの屋根はコロニアルなんですが何を塗ったらいいですか』なんて言われたりしますが、図面を見せてもらったり、屋根に上ってみると別物だったなんてことはよくあります。
じつはこのコロニアルという呼び名は商品名なんです。
化学調味料を味の素とかハイミーと呼ぶのと一緒なんです。
コロニアルなどの屋根は『スレート屋根』に区分されます。
スレート屋根って大きく分けると4分類されますので簡単にご説明いたします。
①天然スレートは数億年の年月を経た地層から切り出された原石を使用し形成、高価で高級感がありメンテはほぼいりません。
②石綿スレートは2004年以前の建物までは主流でしたが、文字通り内容成分に石綿つまりアスベストが混入されていますのでそれ以降は生産・使用が中止になっております。
③無石綿スレート(ノンアスベスト)はアスベストが使用不可になりその代りにパルプやビニロンなどで代用したものです。
アスベストは健康被害がなければ万能の材料でしたので資材の変更による不具合なども見られました。
1996年から2008年まで販売されたもので某メーカーが屋根材への本格進出を図り、生産した商品は全国的に不具合が起き訴訟に発展しているケースもございます。不具合の事象に関しては、層間剥離といわれる現象で屋根がミルフィーユのようになり薄皮がめくれてくる現象が起きます。再塗装は極めて難しくカバー工法や張り替えをおすすめしております。
④セメント系スレートは無石綿スレートと混同されますが、セメントの含有量の割合が多く、表面を着色することからも別分類になるようです。
これらを見分ける方法は新築時の建築図面の仕上げ表の外部仕上げ表をご覧いただき確認してみてください。
特に2004年(平成16年)以前の建物は塗り替えの際、これを知らない業者に塗り替えをお願いするととんでもないことになりますので用心してください。
基礎知識2は塗装の種類と施工方法について説明したいと思います。