仙台の行政書士より241129心のメッセージ
本日は午前中、永住許可申請のため仙台入管へ行きます。また午後は、建設業許可申請と心の障がい者の就労支援のご相談をお受けし、夕方は東北学院大学法学部同窓会役員会に出席いたします。
今日は、金藤晃一先生の言葉のご紹介です。
内なるコントロールゲームからの開放(その6)~「負けたくない欲求」
さて、この勝ちたい欲求、さらに言うなら、負けたくない欲求は、なにも摂食障害だけではありません。誰の中にも当然ある欲求です。負けたくない欲求が人間関係に出ると、いつもケンカになります。いつも売り言葉を買って、相手に勝とうとする、いわゆる、「売り言葉に買い言葉」のコントロールゲーム、パワーゲームということになります。相手に勝つ一瞬の高揚感を得るために、どんどん人間関係を悪くしていく。人はだんだん近寄らなくなります。勝っても空しいだけなのに、やめられない。「負けたくない」欲求はどんどんエスカレートして、その人の人間関係を崩壊させてしまいます。
他にも、「ゆるせない」という感情の背後にも「負けたくない」欲求があるように思います。心のどこかでは、相手のことをゆるして、楽になりたいと思っているのに、どうしても相手をゆるすことができない。そのような葛藤で苦しんでいる方のカウンセリングをさせていただくと、このようなことをおっしゃる方が多いのに驚きます。「先生、正直、許しちゃうと、なんか負けた感じがする。こっちだけ損した気持ちになるので、どうしてもゆるしたくない」。まさに「ゆるすことは、自分の負け。負けるくらいだったら一生憎んでいた方がまし」という心理メカニズムです。
どうも「ゆるしたくもない」も実は「負けたくない」ということなのです。前述した、「夫をほめられない」奥様の本音の奥にも「負けたくない欲求」があります。「何もしてくれないのに、こちらから先にほめたりしたら、こっちばかり損して負けた気がする。まずはあっちが先でしょ!」。分かる気持ちがします。すると、「ほめたくない」も実は「負けたくない」ということになります。