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共感の涙

菊地茂

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 本日は午前中、建設業許可申請とNPO法人設立申請のそれぞれのご相談をお受けし、午後は、心の障がい者の方の財産管理と就労支援に関するご相談をお受けいたします。
 尚、夕方はシャロームの会で開かれるコイノニア(交わり)の会に出席いたします。

 今日は、丸山芳浩先生の言葉のご紹介です。

 息子さんを交通事故で突然なくされたお母様の付き添いとして、遠く関西まで同行したことがあります。東京で娘さんが合流されましたが、新幹線の中ではずっと無言の時間が続きました。
 耐えきれなくなった私は大失敗をしてしまいました。「葬儀はキリスト教式ですが、ご心配はありません…」と説明を始めたのです。すると娘さんが「弟の死という現実と直面するのが恐くて…」と、すすり泣き始めました。心の痛手をケアするはずの私が、かえって傷をひっかいてしまったのです。
 やがて教会に着き、老練な牧師が迎えてくれました。その先生はお母さんに会うなり、「この度はまことに…」とひとこと言ったきり、はらはらと涙を流れたのです。すると、それに引きこまれたかのように、今まで一粒の涙も見せなかった気丈なお母さんの目から、涙が滝のように流れ出しました。
 二人共、人目もはばからず、おいおいと泣き始めてから数分後、牧師は「お母さん、どうぞ私たちにお任せ下さい」ときっぱりと言い切ると、「はい、よろしくお願いします。」と重荷を下ろした、安堵感に満ちた答えが返ってきました。
 共感とは、喜ぶ者と共に喜び、泣く人と共に泣くことです。確かなリレーションはここから生まれるのです。


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