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学校に行きたくなった

菊地茂

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 本日は、心の障がい者の就労支援のご相談をお受けいたします。

 今日は、田中信生先生の言葉のご紹介です。

 教会に14歳の不登校の少年がやってきました。ニコニコ寮体験を終え元気に帰っていかれました。不登校の子は、学校に行きたいのに行けないという葛藤で苦しんでいるので、決して登校を拒否しているわけではありません。そこで、登校拒否から不登校という名前に改められた経緯があります。
 彼が帰りがけに「学校に行きたくなった」と私に伝えてくれました。その理由を聞くと、「家族の人から『学校に行け』『学校だけは出ておけ』と言われれば言われるほどプレッシャーを感じて学校に行けなくなった。でも教会の人たちと話をしていると、皆『学校に行くだけが人生ではないよ。いろんな生き方があっていいんだよ』と僕に言ってくれました。そしたらホッとして、プレッシャーから解放されたら学校に行きたくなったんです」。
 不思議ですね。学校だけが人生でないと言われたら、ホッとして学校に行かないことに決めたのではなく、学校に行こうと思ったと彼は言ったのです。感受性の豊かなお子さんとお話をさせていただくと、いつも新鮮で、深みのある心の世界を教えられます。


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