仙台の行政書士より241123心のメッセージ
本日も仙台経済界掲載分よりご紹介いたします。
『NPOに大いに期待』
『共に生きる』―よい響きだが、そう容易なことではない。
しかしあの神戸の大震災の時、全国から数多くのボランティアの人達が被災地の救援に現地に入り、実に感動的なボランティアの働きをした。
奇しくも震災の翌月、平成7年2月にNPO対策プロジェクトがスタートし、ようやく本年3月に全会一致で『市民活動促進法案』が可決、そして今年12月1日にNPO法として施行された。大方の人はピンとこないであろうが、おそらくこの法律は「市民本位の新しい時代」の到来を告げる程の画期的なものであろう。なにしろ、明治29年の民法の制定で生まれた現行の『公益法人制度』が百年ぶりに大変革するといわれるものである。
基本財産一切不要、会費費用一切自由、許可の条件は官僚の自由裁量ではなく法律の認証条件に合えばOK。認証を得れば日本はおろか世界中でNPO、NGOとして活躍もできる。法人の事業内容はすべて情報公開されることにより、さらに信用と支援を得て生き生きと活動することが出来る。これまで様々な規制で容易には取れなかった法人格が、志のある人が十人集まれば簡単に取れることになるのだ。
そもそもアメリカの90年代の好景気をもたらした要因の一つがNPOだったと言われている。元々無償のボランティア精神の豊かな国柄ではあるが、それらが社会システムの重要な部分となって全体に大きな寄与をもたらしたのではないだろうか。
近頃経済界の救世主と呼ばれている『船井総研』の船井氏の言葉によれば、「最も大事な生き方は、クリエートすること、探究すること、そして奉仕することに喜びを見つけ、それを中心に将来の目的の設定をし日々の生活を送ること」だそうだ。
21世紀の初頭には沢山のNPO法人が活動し、楽しく有意義に働くボランティア先進国日本が実現しているではないか―と行政書士として大いに期待している。
仙台経済界1999年1月~2月号より
以上5回にわたり仙台経済界に掲載分をご紹介いたしました。これらは10年も前の文章でしたが、現在も変わらないものもあれば、大きく変化しているものもあります。
私にとって一番大きなことは心の障がい者の方々の財産管理の仕事を通してNPO法人を仲間と立ち上げ、心の障がい者の方々の就労支援活動を始めた事でした。今後はNPOの活動についてもご紹介していきたいとおもいます。