仙台の行政書士より241125心のメッセージ
本日も仙台経済界連載分よりご紹介いたします。
『俳優・中村雅俊の座右の銘』
突然「座右の銘は?」と聞かれたら、あなたは何と答えるだろう?
あるラジオの番組トークショーで中村雅俊がそう聞かれ「私の座右の銘は『一つだけはある』ということです」と答えた。??その後で彼はこう付け加えた。「何かをする時、これがあれば準備万端だが、これもないあれもない、最後に一つだけ残った。でも これだけあれば何とかなるな、 ということです」と。
立派な格言でも出てくるかと思ったので少し拍子抜けしたが、考えてみれば彼ほど有名な俳優が言う言葉にしてはなんと謙虚な前向きな文句だろう。
私は仕事柄、多くの中小企業のトップの方々と接する機会が多いが、厳しい荒波を幾度も乗り越えてきたリーダーたちは、概ね前向き、プラス思考の方が多いようだ。元気で積極的な話し方、そして行動力のある社長さん、部課長さんのいる会社は活力そして意気込みが伝わってくる。大波がきてもあの手この手で逞しく乗り越えていく。
しかし、それでもピンチの時はあるだろう。どうにも儘ならない窮地に立った時―人間の潜在能力は氷山の一角の下の巨大な部分であるそうだから、眠っている潜在能力をひき出すチャンスかもしれない。あるいはまったくの発想の転換をして新境地を開くか。そして出来れば避けたいのが後ろ向き思考。「くそっあの時なんなことさえなけりゃ」と悔み始めたならばマイナスのエネルギーが逆噴射してしてしまう。
「艱難汝を玉にす」という言葉をふと思い出した。なるほど立志伝中の成功達者はほとんどと言ってよいくらい、苦難の時代を経験している。逆境を楽しむくらいの人に運はついてくるのかもしれない。
ちなみに、私の座右の銘の一つ「変えられる事を変えられる勇気。そして変えられないことを受け入れていく寛容さ」
出来ることなら何事もおおらかに肯定的に考えていきたいものだ。
仙台経済界1998年9月~10月より