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新聞を読み解く【Part8】「被災空き家、所有者不明。町、撤去できず」

村上則夫

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テーマ:終活

本日も「新聞を読み解く」4月9日、河北新報に掲載された記事を、皆様と一緒に読み解いていきたいと思います。
大きな見出しはですね「被災空き家、解体足踏み。所有者不明、町撤去できず」ということで、今回は丸森町の記事でございます。
これは、皆様の記憶にも新しいところではございますが、昨年の10月の台風19号で、丸森町は本当に甚大な被害を受けまして、今でもまだその被災が続いているというところで、仮設住宅に住んでいたりの生活をなさって、とても苦慮している皆さんが沢山いらっしゃいうますが、その台風の被害によって、半壊状態になったり、もう住まいができない状況になった家屋を、丸森町が国の災害廃棄物処理事業の補助制度を利用して、その空き家を解体しようということで乗り出したわけですが、空き家の中には所有者が不明な建物がいっぱい残っています。その解体をするときに所有者の同意がないと、町でも解体に着手することができない。それを調べていったところ、まだ相続が完了していないと、まだ亡くなった方の名義のままの建物がいっぱい残っているというところで、「相続が複雑に」という小さい見出しがついているのですけれども、相続というのは相続手続き自体には「いつまでにしなさい」という期限はありません。これも以前の終活セミナーでもお話をさせていただいておりますが、相続税の申告の申告期限が10か月と決まっているんですね。「いついつまでに相続をさせて相続登記をしなさい」という期限は決まっていないのです。ですから相続税がかからない皆さんは10カ月までに申告をする必要がそもそもないので、相続登記をしなくても、その家には住み続けることは可能なわけです。
相続をして、名義を変えなくても、誰かが固定資産税を毎年払い続けていれば、市町村も特に税金も払われているので、滞納しているわけでないですから、「その家から出なさい」ということも言われないわけですね。だから一般の方はなかなか相続手続きを早くしなくちゃないと思われないので、昔であればなおそういうことになってくるわけですね。もう何代も相続をされていない家が田舎に行くほどいっぱいありまして、明治生まれ、大正の生まれの人たちがその登記の名義だったりすると、相続人が枝分かれになっていて、枝分かれになった相続人が近くに居なかったりすると、その人を捜索したりするのが大変なのです。相続人がいっぱいになることによって、相続関係が複雑になっていくことになります。
せっかく国の費用で建物を解体していただける、これが補助制度の期間も当然期間が決まっているので、それを過ぎてしまいますと、その解体も実費でやらなくてなくなるということになりますので、出来るだけ相続しなくてはならない環境に、皆さんが遭遇したときに、一次相続、二次相続ぐらいまでの間で、権利関係を完了していることが、とても大事なのではないかと思っております。もしお困りのことがあれば、村建地所にお問い合わせをいただければ、村建地所には、顧問弁護士、顧問税理士、司法書士、土地家屋調査士と、とても優秀な人材がおりますので、お問い合わせをいただければ、皆様に法のスペシャリストをご紹介できると思います。

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村上則夫
専門家

村上則夫(住宅・建物/不動産・土地)

有限会社 村建地所

終活カウンセラー上級インストラクター、家族信託コーディネーター、空き家管理士などの資格をもとに、分かりやすい情報発信につとめ、皆様の大切な財産を生かす終活を提案します。

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