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家族わくわく信託とは?【Part2】

村上則夫

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テーマ:終活

本日は前回に続く「家族わくわく信託」の第2弾ということで皆様にお伝えしたいと思っております。
今日は、前回は私ども不動産オーナーが、家族信託をして、有効に契約行為をすることをお伝えいたしましたが、今回は家族わくわく信託の第2弾で、一般の方が一軒家から老人施設に移住する、この時にどのようにしてその家族信託を使うか、ということで皆様にご紹介していきたいと思います。
相談者83歳の女性で子供さんがお一人いらっしゃる、「現在古家に1人暮らし。そろそろ安心できる施設へ移住しようかしら。家はそのままにして、将来必要があれば貸しても売っても」という内容です。
お母様が83歳で、長男様が58歳ということです。母が認知症で意識が低下すると、自宅は売ることも活用することも大変困難になってしまうので、元気なうちに家族信託をしようかなと考えていらっしゃるということです。
そして家族信託を結ぶとどうなるかという事ですが、お母様とこの長男様、ここの中で信託契約を結ぶわけですね。信託をお願いする方が「委託者」、その信託を受ける方が「受託者」ということで、この契約を結びます。そしてこの信託財産を売却するのです。そして現金に変わります。この売却代金を施設に移るための費用にする、ということです。
これで信託契約を結んでないと、自宅を処分することができなくなってしまう、意思能力がなくなってしまうと、もう売買契約すらお母様は結ぶことができなくなりますので、せっかくご自宅があっても、これを処分することができなくなる。この家を処分することができなくなると、お母様が施設に行くことも叶わなくなるということになります。たぶんこのケースで言うと、長男さんは遠方にいられて、同居はなさっていないということだと思うのですね。
そうすると長男さんもお母さんを実際に見ることはできないということで、元気なうちに、お母様と信託契約を結んでいれば、息子さんがその土地の所有者ということになりますので、売買契約行為は息子さんから行うことができるようになります。この契約を結んでいれば、安心してお母様を施設に入所させることも可能だということでございます。
 
弊社村建地所にご紹介をいただければ、弊社の顧問弁護士である弁護士にその内容をお伝えし、信託契約を結びということで手続きを進めていくことも可能でございます。具体的にどの時期に信託契約を結べばいいのか、「対策ができるときには何もせず、問題が感じた時にはもう何もできない」ということになりますので、健康な状態で家族信託をしていただいて、あとは体調の変化、ここまでができるタイミングということになります。もう認知症になってしまうと、この家族信託契約自体ができなくなりますので、できれば健康な状態のときに家族信託を結んでいただいて、そして皆さんで安心した生活を送っていただければと思っております。
前回もお伝えしましたが、これが家族信託のまとめということで、家族信託は決して万能対策ではございませんが、家族みんなで話ができて、信頼しあえる家族だから使えるということで、家族に託す家族信託は、まさに家族皆さんで考える選択肢の一つということになると思います。

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村上則夫
専門家

村上則夫(住宅・建物/不動産・土地)

有限会社 村建地所

終活カウンセラー上級インストラクター、家族信託コーディネーター、空き家管理士などの資格をもとに、分かりやすい情報発信につとめ、皆様の大切な財産を生かす終活を提案します。

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