【レッスン6】会いたい人に会っておく|明日死んでもいいための44のレッスン【終活に役立つ一冊】
本日は終活を進めるうえで、とても重要になってくる相続という中で民法が改正され一部施行されております。その相続の内容ですね、私の方から解説をしていきたいと思っております。
終活インストラクターが解説する「改正相続法」ということになります。
で、もうすでに施行されております。
今年の1月から、施行されておりますが、自筆証書遺言の作成が手軽になったということでございます。自筆証書は今まで全文を、遺言者が自書でしていかなければならなかったんですが、一部財産目録を不動産の表示、預金口座の数がかなり多いという方にとっては、それをワープロ、パソコンで打つことができたと、遺言書の原本とその財産目録を合綴して、自筆証書ということが作成することができるようになったのです。財産の数が、不動産の数が多い方、そして預金口座等の数が多い方にとってはかなり手軽に作れるようになったとところが、まず一点の改正でございます。
続きまして、今年の7月から施行された改正点でございますが、まずは亡くなられた個人の方の預貯金からの仮払いが可能になりました。これは相続に今までは、相続人全員の承諾がないと、預金口座はなくなった時点で凍結されてしまいますので、これを誰か相続人の一人が勝手に引き出すということはできないことになっておりましたが、その葬儀であったり、急にお金が必要になるということがありますので、そのような内容のお金の使い方であれば、改正後は目安となります金額が、1銀行あたり150万円ということが限度で、その引き出しをすることが可能だということになっております。
そして2番目ですけれども、これ遺留分というのが、遺言と書いたものがですね、その遺言に長男がその人を相続させると遺言がなされた場合にですね、ほかの子供さんに、娘さんであったりが相続する権利がそれで失われてしまうということで、その娘さんにも相続できる分だけの遺留分を残しなさいというのが遺留分でありましたが、今まではその遺留分は不動産で分けることが可能だということになっていたのですが、それを不動産で分けてしまうと、後々その土地とか建物というものは共有状態になってしまうので、そのまたあとの相続が発生したりすると、権利関係が複雑になるということで、遺留分に満たない部分に関しては、金銭で支払うことが可能になったということでございます。
あとは義理の両親の介護が報われるということで、これは例えば奥さんが、奥さまの義理のお父さんお母さんの面倒を見た、介護をしたということで、今までは全然報われなかったんですが、それを一生懸命介護したということで、それは金銭でその介護の費用を当てるということができるようになったのです。
そしてもう一点ですね、配偶者に贈与された自宅は遺産分割の対象外ということで、これは20年以上居住している夫婦、婚姻期間がある場合に、その住んでいる家の所有者が旦那さんだった場合、その奥様に2000万円の居住用財産の控除があります。婚姻期間が20年以上ですと、自宅の持分を2000万を限度に、奥様に贈与しても税金がそれぞれかからないということでありました。しかし今までは贈与した分も、後々旦那さんが亡くなった場合に、相続財産の中に含まれてしまったということで、贈与した甲斐がないということになってしまったんですが、今回の改正で、遺産分割の対象外ということになるので2000万の居住用の財産はそのまま奥様が取得できると、それを除いた分でまた遺産の分割が可能になったということですね。
次には、登記が重要になったということで、その相続の内容ですね、登記の方に反映しておかないと善意の第三者には対抗できないという要件が加わりましたので、相続が決まって遺言等を発見されて、それで相続の登記を速やかにしていただくということがとても大事になったということでございます。
そして来年の4月からですが、配偶者居住権の新設ということでありますが、奥様が一生懸命家を守るために日頃努力していたことが報われずに、相続をその家の長男や、娘さんが全て相続してしまうと、そこには住んでいないということであったんですが、今までは住んでいなかったんだけども、今度住むようになるから「お母さんこの家から出てって」と言われるようになってしまうのですね。
でもこの20年の4月からは、相続をする権利がなくてもお母さんはその家に住み続けることができるという権利が今度新設されるようになりました。
以上が今回の民法、相続法の改正される主な部分でございます。以上が私の解説でございました 。今後皆様で終活を行っている上で、またエンディングノートを書き進めていく中で、ぜひこの民法の相続、改正の点も踏まえて、ぜひエンディングノートを書き進めていって頂ければなと思っております。