親の認知症に備える任意後見契約|名取の行政書士が語る、備えの価値

菅野勝

菅野勝

テーマ:遺言書作成、相続手続きに関する話題

親御さんが認知症になってしまってから、こんな場面に直面された方はいらっしゃらないでしょうか?「銀行の口座からお金を下ろせない」「実家を売却して施設の費用にあてたいのに手続きが進まない」。

実は、ご本人の判断能力が失われたあとでは、ご家族であっても財産に関する手続きができなくなってしまうのです。

私のところにも、「親が認知症になって、法定後見人を付けないと手続きが一切できないと言われた」というご相談がまいります。そのとき多くの方がおっしゃるのが、「こんなことになるなんて知らなかった」という一言です。

実はこの「知っていたかどうか」の差が、その後のご家族の負担を大きく左右します。今日はその備えの一つ、任意後見契約についてお話しします。

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判断能力があるうちにしか結べない契約

任意後見契約とは、ご本人に十分な判断能力があるうちに、将来判断能力が衰えたときに備えて、あらかじめ信頼できる方を後見人として選び、支援してもらう内容を契約で定めておく制度のことです。

ここで大切なのは、この契約は「元気なうち」にしか結べないという点です。認知症が進んでしまってからでは、もう任意後見契約を結ぶことはできません。そうなると残された選択肢は、家庭裁判所が後見人を選ぶ「法定後見」だけになります。

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法定後見も大切な制度ですが、後見人を誰にするかをご家族が自由に決められるわけではありません。ときにはご家族以外の専門職が選ばれることもあります。ご本人やご家族の「こうしてほしい」という思いを、あらかじめ形にしておけるかどうか。ここに任意後見の大きな価値があると私は思っています。

「知っていたか」で対応がこれほど変わる

住宅メーカーの営業として31年間、私は多くのご家庭の住まいづくりや資産形成、相続のご相談に携わってきました。家を建てるときも、ご本人だけでなくご家族それぞれの意向を丁寧に伺うことが欠かせません。その経験から実感しているのは、備えの有無で結果が大きく変わるということです。

私自身、行政書士になって間もない頃に父を亡くしました。ですが事前に遺言書を書いてもらっていたおかげで、兄弟が財産を巡って争うような事態は避けられました。「病気にならないよう予防注射を打つのと同じ」だと私はよくお伝えするのですが、備えとは、まさにそういうものだと身をもって感じています。

任意後見契約や遺言書といった制度を「知っていた」ご家族は、いざというときに落ち着いて動けます。一方で「知らなかった」ご家族は、判断能力が失われたあとで慌てて法定後見の手続きに追われることになります。この差はとても大きいのです。

重い話にせず、気楽に話せる関係を

とはいえ、「後見」や「相続」の話を親御さんに切り出すのは、なかなか勇気がいるものですよね。「縁起でもない」と受け取られないか、心配される方も多いと思います。



私がおすすめしているのは、いきなり本題に入るのではなく、日頃から気楽に話せる関係を築いておくことです。テレビで見た終活の話題や、ご近所の相続のうわさ話をきっかけにするくらいで十分です。「もしものときはどうしたい?」と、肩の力を抜いて少しずつ気持ちを聞いておく、それだけでも、いざというときの備えは大きく前進します。

行政書士の価値は、いい意味でハードルが低く、身近なことだと私は考えています。「先生」と呼ばれることもありますが、私は親しみやすい雰囲気を心がけ、かしこまらずフランクに接していただけるようにしています。制度の話は難しく聞こえるかもしれませんが、心配はいりません。要件や形式に不備がないよう、法律に則した正しい方法を丁寧にご説明します。

迷ったら、まず身近な誰かに聞いてみる

名取市を中心とした仙南地区で活動する中で、私は日頃から市の社会福祉協議会や地域包括支援センターに足を運び、地域の状況を肌で感じるようにしています。そうして見えてくるのは、少子高齢化への対応に迫られているご家庭がとても多いという現実です。

不安に思ったことを気軽に相談できる人が身近にいるということが、どれほど心強いかを、私は現場で何度も実感してきました。「どこにお願いすればいいのか分からない」と迷っているなら、まずは声をかけてほしいと思います。内容によっては弁護士や司法書士など、より適した専門家をご案内することもできます。


まとめ

任意後見契約は、判断能力があるうちにしか結べない大切な備えです。事前に制度を知っているかどうかで、その後のご家族の対応は大きく変わります。不安なことを気軽に相談できる相手を、早めに身近に持っておくことを私はおすすめします。

・高齢の親の将来に、漠然とした不安を感じている方
・認知症になる前に使える制度を知っておきたい方
・親と何から話し始めればよいか迷っている方

まずはお気軽にご相談ください。
まさる行政書士事務所のホームページはこちら→ https://masarukanno.com/

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菅野勝
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菅野勝(行政書士)

まさる行政書士事務所

注文住宅の営業担当として31年間170棟の住まいづくりに携わって来ました。その豊富な経験、顧客対応力を生かし遺言相続、成年後見、外国人サポートを中心に相談者の暮らしに寄り添ったサポートを行います。

菅野勝プロは河北新報社が厳正なる審査をした登録専門家です

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