歯周病が改善すると、糖尿病も改善する？！

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歯周病菌の一つであるPg菌は、鉄分を好むので、血液中に含まれる鉄分を求めて侵入し、血小板の細胞の中に入り込んで全身をまわります。


この血小板が血管の中で引っかかると、Pg菌が出す毒素によって動脈硬化が促進され、その結果、狭心症や心筋梗塞が起こると考えられます。


また、心臓の内膜で歯周病菌が増殖すると、細菌性心内膜炎を引き起こすこともわかっています。

細菌性心内膜炎は、心不全や脳梗塞、脳動脈瘤などを起こしやすく、生命の危険を招く病気です。

さらに、歯周病が悪化すると、糖尿病も悪化します。

歯周病菌が歯茎に感染すると、歯茎が腫れ、骨が溶けていきます。

このとき、悪い菌を除去するために白血球が働きますが、歯周病菌の影響が強いと、白血球の一種であるマクロファージが過剰に増えてしまいます。

その結果、マクロファージが分泌する（TNF-α）が血液中を流れていき、細胞内へのインスリンの取り込みを邪魔するので、血糖値が悪化していくのです。

さらに、糖尿病が悪化すると、感染に対する抵抗力が低下したり、傷口の治りが悪くなるので、歯周病がさらに悪化していきます。

このようなマイナスのサイクルが、歯周病と糖尿病を一緒に悪化させていくわけですが、反対に歯周病が改善すると、糖尿病が改善するのも事実です。

2型糖尿病の患者さんや糖尿病予備軍の方は、歯周病も併発していると考えられます。

薬物療法や食事療法を行っても血糖値のコントロールがうまくいかない場合は、歯周病の治療も視野に入れた方がよいと思います。

（医者と歯医者の本音のアドバイス　より）



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