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Westessonは、関節円板形態をbiconcave,biplanar,reversed,biconvex,enlargement of posterior band (EPB)に分類し、biconcave以外を円板変形としている。
非復位性円板転位における円板変形の頻度は、青木らが100%(MRI),和嶋らが77.3%(造影X線),瀬上らは66.7%(造影X線)、五十嵐らは45%、澤らが72.5%(造影CT)と報告している。
またさらに平均で70~78%に関節腔内に線維性癒着が生じており、ロック期間3ヶ月未満でも57.1%、6ヶ月では実に85.7%が癒着を生じると報告している。
高瀬らはこのような円板の癒着、穿孔、変形といった器質的変化が、パンピングマニュピュレーションによる円板整位ないし復位を困難にしていると考察し、和嶋らも、ロック期間が5,6ヶ月を境に関節内軟組織に変化が生じ、保存療法には反応しない状態になると述べている。
ちなみに復位性円板転位の段階でも,青村らは56.0%に,和嶋らも58.3%に円板変形がみられたと報告しており、興味深い。
(顎関節症の診断と治療 より)
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要するに、顎関節の非復位性円板転位では、かなりの頻度で関節円板は変形を起こしており、それと同時に関節腔内に癒着が生じているということです。
(癒着の先には、顎関節がロックした状態、すなわち開口障害があります。)
顎関節症治療の一つにパンピングマニュピュレーションがありますが、この方法もロック期間が5,6ヶ月を境に治療が一層困難になるということになります。
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