最悪のインプラントのトラブルとは?!

堀克昌

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テーマ:インプラント


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インプラント治療が終了し、数年後起きうるトラブルとして、最も起きて欲しくないもの。

それは、インプラント体の破折です。

今日は、どのようにしてインプラント体が破折するのかについて説明したいと思います。

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疲労現象によってもインプラントの破折が助長されます。

インプラントには咬合により繰り返し荷重が加わわります。

繰り返し加重により強度が減少する現象を疲労といい、疲労を起こす前の強度の半分以下の応力で破
壊を起こすことがあります。

その破折にはストライエーションと呼ばれる疲労破壊の典型的な縞状の模様が観察されます。

このように疲労と腐食が重なると、「応力腐食割れ」といわれる現象が惹起され、インプラントも予期せぬ破壊が生じます。

インプラントに最悪な環境とは、すなわち、

①水平方向応力(ブラキシズムなど)が激しく、

②インプラント周囲炎によりロート状の骨吸収が起こって咬合によりネック部に応力が集中し、

③インプラント表面に傷などの欠陥があり、

④炎症性のマクロファージが付着してpHが低下するとともに活性酸素を放出するような状態にあったとき、

さらには⑤アバットメントとの接合部に隙間があるような状態では、腐食性が良いチタンといえども応力腐食割れにより破壊が生じる危険があるのです。

(2012年 歯科展望 3月号 P458~)




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