いびき症治療としての歯列矯正!

堀克昌

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こんにちは
仙台市若林区堀歯科医院の堀克昌です。
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まずは、いびき・睡眠時無呼吸症の治療方法の種類について説明しましょう。

1)オーラルアプライアンス
口腔内に装置を装着し、上気道を拡張させる方法。

下顎を前方に位置付けさせることで上気道の閉塞を防ぎ方法と舌を前方に位置付けさせることで上気道の閉塞を防ぐ方法がある。

2)経鼻式持続用圧呼吸(NCPAP)
鼻に持続的に空気を送り込むことで、上気道の閉塞を防ぐ方法。

3)外科的治療
1.UPPP
弛緩した口蓋垂を含めた軟口蓋下縁を切除し口腔側粘膜と鼻腔側粘膜を縫い合わせることにより、軟口蓋の緊張がもたらされ、上咽頭腔が広げる方法。

2.LAUP
口蓋垂の両側にレーザーで切れ込みを入れ、同時に口蓋垂の下半分をレーザーで蒸散することで、上咽頭腔を広げる方法。

4)肥満に対する減量

いずれの方法も仰向けになった際に、上気道が閉塞しないようにする方法です。

一方、いびき症の方に特徴的なのは、口呼吸です。

口呼吸をしている際には、口腔内の陰圧がないので、下顎・舌がともに重力でより後下方に落ち、上気道は閉塞する方向に向かいます。

そのため、口呼吸をしている方には、いびきと睡眠時無呼吸が発生しやすいということになるのです。

また従来、肥満によりいびきと睡眠時無呼吸が発症しやすいと言われていますが、日本人では体格的にはどう見ても肥満ではないのに、いびきと睡眠時無呼吸でお悩みの方が少なくありません。

肥満といびきの関連は主に欧米で言われており、日本人におけるいびきと睡眠時無呼吸症候群は他の原因もあると言わざるを得ません。

堀歯科医院でいびき症にお悩みの方の口腔内を観察すると、意外なほど歯列が狭窄しており、鼻呼吸が確立されていないことが確認できました。

当院で行なっている非抜歯矯正では、大臼歯を正直させることにより、スペースを作り出し、前歯部の重なりを解くことに成功しています。

それと同時に、前に長い歯列を左右に広い歯列に変えることができます。

歯列矯正により、歯列の幅を広げることにより、副鼻腔の形態が変わりますから、矯正治療前後で鼻呼吸が確立することが多いのです。

鼻呼吸が確立することには、多くのメリットがあります。

今回お話しした、いびき、睡眠時無呼吸に対する効果はもちろんですが、免疫力がアップすることで、風邪をひきにくくなったり、何よりも勉強や仕事に対する集中力が向上します。

歯列矯正の目的は、見た目の改善は当然のことですが、本質的には鼻呼吸の確立なのです。

ちなみに、鼻呼吸をしているか口呼吸をしているかは、自分では中々判断が付きません。

歯科医師である私も歯列矯正の治療前は、少し風邪をひきやすい体質だという認識がある程度で、自分は概ね鼻呼吸であると判断していたからです。

それが歯列矯正の治療を行ない、副鼻腔の形態が変化すると、今まで口呼吸をしていたということがその時初めて分かったくらいだからです。












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