ヒアリング情報を深堀りすることの大切さ【融資成功事例】
今回のコラムでは住宅ローンコンサルティングの成功事例をひとつご紹介します。この案件は金融機関の応援を勝ち取ったことが勝因と思います。私の中でも忘れられない案件の一つです。
【ご相談内容】
・K様 30代 会社員
・木造賃貸アパートにお住まい、お子様が誕生したことにより生活基盤を安定させるためマイホームを計画。
【ご相談時の状況】
・K様、奥様、お子様、猫のご家族
・年収 350万円 派遣社員 勤続ちょうど1年
・ご本人 カーローン(残価設定型クレジット)、楽天カード利用中
・奥様 カーローン(残価設定型クレジット)、オリコカード利用中
(K様は奥様のカーローンの連帯保証人となっておりました)
・奥様、契約社員で勤続1ヶ月未満
・世帯貯蓄額 約190万円
【解決への道のり】
当社へのご相談前に、他の不動産業者様に物件のご案内をお願いし現地に行ったところ、担当者から面倒くさそうに「カギ開けてますから勝手に見てください」と言われたそうで対応にがっかりされておりました。
あとで分かったのですが、K様がその業者様から見せてもらった物件は別の購入希望者による予約中で契約目前だったそうです。
当然、家や設備の説明など一切なし。
一生に一度の買い物をしようとしている方にその対応は失礼ですよね…。
同業者として恥ずかしい限りです…。
ご相談にあたり、まずはご本人様と奥様のご希望を洗い出し、条件に合う何件かの物件をご案内しました。
最終的に気に入って頂けた物件は完成間近ですがまだ工事中の物件で、作業中の職人さんにお願いして中を見せてもらいました。
今から内装工事が始まるというタイミングでしたね。
物件の購入申し込みを入れ、いよいよ資金計画の検討のためご申告の内容を情報精査しながら何度かお打ち合わせをさせて頂いたところ…。
私はK様の勤務実態から、技術者派遣と登録型派遣のどちらでもなさそうと考え、「ホントに派遣社員なのか?」と疑問を抱き、ご勤務先の企業調査を行いました。結果はやはり、人材派遣業でなく営業請負業であることがわかったのです。
また、K様奥様とも勤務実績が非常に優秀で、T様は営業を請け負っている企業様(誰もが知っている超一流企業です!)の社員もたくさんいる中で、なんと全国1位表彰となる努力家であることもプラスとなりました。
奥様のカーローンの保証人となっている件も、仕事を始めたことで奥様の収入のみで返済可能と判断してもらい、全体の返済比率から省いての審査としてもらいました。
結果、2760万・40年の融資承認を勝ち取ることができました。
【まとめ】
ご本人申告の内容から、派遣社員(と思っている)であること、勤続年数が短く、奥様も勤続1ヶ月未満で合算できないこともあり、融資は厳しいと判断し事前審査も取り次いでくれない不動産業者もあるでしょう。
ご実家の情報なども全て申告していただき、お二人と思いを共有。芯が強く家族思いの人柄に触れ、どうしてもお役に立ちたいと思い、微力ながら金融機関に全力の意見書を提出させていただきました。
意見書の中で、家計の細かな収支までお聞きし、マイホーム購入後も現在の家賃と同等の支出で安定的な返済が可能であることやK様ご夫婦の人柄が信用できること、努力家であることを説明し、金融機関のご理解と後押しを頂けたことが勝因と考えています。
今回もミッション完了です。