建造物に欠かせないコンクリートの型枠の設計・施工事業を展開（3/3）

現場には毎回新しい発見が。若い世代に興味を持ってもらえるよう、SNSで仕事の様子も発信

　「同じ現場は二度とありません。だから、毎日新しい発見があります。そして、工事に携わった建造物は半永久的に残ります。それがとても誇らしいのです」と職務の魅力を語る鳥居さんの、真摯な姿勢を評価する人は少なくありません。

　「以前、津市で崖地に家を建てる方がいました。型枠工事により土留めを施す必要がありましたが、住宅が隣接するなどスペースも限られていたため、綿密な打ち合わせの上、無事完了させました。依頼主である工務店の方は、『まさかここまでの精度でやってくれるとは。想像以上のクオリティー』と喜んでくださり、それ以降何度も発注してくれるようになりました」

　情熱を持ち、日々の業務に打ち込んでいる鳥居さんですが、気がかりなことがあります。それは、型枠工事業界における職人の高齢化と人手不足です。若い世代に興味を持ってもらえるように、仕事の様子をSNSで発信するなど採用に力を入れているそうです。

　「働き方改革にも取り組んでいます。休みは週1日だけでいいからとにかく働きたいという人もいますし、毎週2日は必ず休みがほしいという人もいます。入社時にそれぞれの要望を聞き、勤務日を調整しています。従業員が前向きになれる環境を整えることは大切ですから」

　また、ベトナムから技能実習生の受け入れも始めました。「私自身も、雇い入れていただいた会社で勉強し、現在は起業することができました。いつか当社を経て、日本や世界で活躍する人材を育てていきたいと思っています」

　2022年5月から、外国人技能実習生の受け入れ業務を担う「U－GLOBAL協同組合」を立ち上げ、理事としての活動も始めました。日本と海外の橋渡しになりたい考えです。

（取材年月：2022年4月）

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⇒個人宅から高速道路や大型橋梁まで現場経験豊富