趣味で設計はできない
■ 理想とされてきた人生設計
多くの人が思い描く理想的な人生設計があります。
学校を卒業し、就職し、その仕事を続けながら定年を迎え、年金生活へ――。
この流れが滞りなく進めば、確かに安定した人生に見えるでしょう。
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■ 変化し続ける「職業人生」という現実
しかし、現実はそう単純ではありません。
人生の中で最も長い「職業人生」は、40年以上に及びます。その間、社会は想像以上のスピードで変化していきます。
かつて当たり前だった仕事が、いつの間にか姿を消している例は少なくありません。
自動改札機の普及で駅の改札業務は不要になり、パソコンの普及でタイピストという職業は消えました。ワンマンバスの運行により車掌の役割もなくなりました。
さらに現在も、
レジの無人化、銀行窓口の縮小、無人受付の導入など、人が担ってきた業務は次々と自動化・効率化されています。
加えてAIの進化により、これまで人にしかできないと考えられていた業務さえ置き換えられようとしています。
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■ 「一生安泰な仕事」は存在しない
こうした現実を踏まえると、
「一度身につけたスキルで一生安泰」という考え方は、もはや成立しません。
どんな仕事であっても、時代の変化とともに価値は変わります。
苦労して身につけたスキルであっても、やがて陳腐化する可能性があるのです。
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■ なぜ今、リスキリングが必要なのか
では、どうすればよいのでしょうか。
重要なのは、
「変化が起きてから動く」のではなく、「変化に備えて先に動く」ことです。
スキルは短期間では身につきません。必要になってから学び始めても、時間的に間に合わないことがあります。
また、失業後の職業訓練は、「早く職に就くこと」が優先される傾向があり、将来性を見据えたスキル習得には限界があります。
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■ 今できる小さな一歩
リスキリングといっても、大きな決断が必要とは限りません。
例えば、
・今の仕事に関連するスキルを広げる
・ITやデジタルツールに強くなる
・異なる分野の基礎知識に触れる
こうした取り組みの積み重ねが、将来の可能性を広げていきます。
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■ これからの「安定」とは何か
これからの時代においての安定とは、
特定の職業にしがみつくことではありません。
変化に対応できる力を持っていること、それ自体が安定なのです。
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■ まとめ
「一生続けられる仕事」を探すのではなく、
「変化しても働き続けられる自分」をつくる。
そのための最も現実的な手段が、リスキリングです。



